開講学期 | 2009年度 前期 |
授業区分 | 週間授業 |
対象学科 | 材料物性工学科・材料工学コース |
対象学年 | 3 |
必修・選択 | 必修 |
授業方法 | 講義 |
授業科目名 | 材料強度学 |
単位数 | 2 |
担当教員 | 幸野 豊 |
教員室番号 | K606 |
連絡先(Tel) | 0143-46-5660 |
連絡先(E-mail) | kohno@mmm.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー | 火曜日 15:00〜18:00 |
授業のねらい | 材料の塑性変形を微視的観点から理解するため、格子欠陥とくに転位についての基礎を学び、材料の強度を支配する機構を理解する。具体的には、転位の構造と運動、転位の応力場とエネルギー、転位間の相互作用、転位と他の格子欠陥との相互作用、材料の強化機構等について学ぶ。 |
到達度目標 |
1.金属材料の変形過程に関する現象や用語を理解し、使用することができる。 2.転位の諸性質について理解し、材料強度の主要因子や破壊機構、高温強度等について転位論に基づいた評価が出来る。 3.材料の微細組織と転位の運動との関係を理解し材料強化の機構を知るとともに、実用材料への応用例を理解する。 |
授業計画 |
第1週 イントロダクション。転位に関する映画上映。 第2週 単軸荷重下での応力―歪み関係。 第3週 理論強度と転位。転位の形状とバーガースベクトル。 第4週 転位のエネルギーと安定バーガースベクトル。 第5週 すべり面とすべり系。転位の運動と塑性変形の関係。 第6週 転位の増殖。結晶における種々の変形様式。 第7週 降伏現象。降伏の転位論。 第8週 材料の強化機構(1)。 第9週 材料の強化機構(2)。 第10週 加工硬化と回復。 第11週 高温での変形機構。 第12週 破壊機構。 第13週 金属の冷間加工、再結晶および熱間加工。 第14週 析出硬化。 第15週 材料の熱処理と微細組織および強度。 第16週 補講日。 |
教科書 | C.R.バレット、W.D.ニックス、A.S.テーテルマン共著、岡村弘之、井形直弘、堂山昌男共訳、材料科学2「材料の強度特性」培風館 定価(2500円+税)。 |
参考書 |
W.D.キャリスター著、入戸野修監訳、材料の科学と工学2「金属材料の力学的性質」培風館 定価(2400円+税)。# 木村宏 著「改訂 材料強度の考え方」アグネ技術センター 定価(4500円+税)。# 加藤雅治 著「入門転位論」裳華房 定価(2800円+税)。 |
教科書・参考書に関する備考 | |
成績評価方法 | 定期試験成績により評価する。100点満点中60点以上を合格とする。不合格者には一度だけ再試験(100点満点中60点以上が合格)を実施する。再試験に不合格の場合には再履修すること。 |
履修上の注意 | 応力や歪み、結晶構造についての基礎知識を有していること。 |
教員メッセージ | わかり易い教科書を選定している。概ね教科書の構成に従って講義をすすめるので毎回充分な予習を行ったうえで講義に望むこと。 |
学習・教育目標との対応 | 本講義の単位取得は、JABEE基準1(1)の(d):該当する分野の専門技術に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力、に対応している。材料物性工学科(材料工学コース)の学習・教育目標の、(D):さまざまな材料に関する専門知識・技術の修得とそれらを新材料の創のための問題解決に応用できる能力を身につける、に対応している。 |
関連科目 | 履修にあたっては、「結晶構造学」(1学年)、「材料力学」(2学年)を履修しておくことが必要である。 |
備考 | 随時使用するViewGraphは、使用後一定期間ホームページ上に掲載するので参考にすること。閲覧方法は講義時に紹介する。 |