開講学期 | 2009年度 前期 |
授業区分 | 週間授業 |
対象学科 | 機械システム工学科 |
対象学年 | 2 |
必修・選択 | 必修 |
授業方法 | 教科書と配布資料を用い板書によって進める。各章を終えた時点で豆テストを行う。なお、授業に先立ち授業の進行を併記した自己評価表を配布する。 |
授業科目名 | 熱力学U |
単位数 | 2 |
担当教員 | 媚山政良 |
教員室番号 | B220 |
連絡先(Tel) | 0143-46-5305 |
連絡先(E-mail) | jrc98@mmm.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー | 火曜 13:30〜15:00 |
授業のねらい | 熱エネルギーを動力に変換する機械、いわゆる、熱機関、および、冷熱を汲み上げる冷凍機、熱エネルギーを速度のエネルギーに変換する機器であるノズルの基本と関連事項について学習を行う。熱機関としては、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、および、ジェットエンジン、蒸気タービンを扱い、それらの構造および作動の原理を学ぶとともに、熱エネルギーを動力に変換できた割合、すなわち熱効率を計算する式を導入し、熱機関を評価できる能力を身につける。 |
到達度目標 |
(1)「ガスによるエネルギー変換」を学ぶ。ここでは、空気を動作流体とするガソリンエンジン、ディーゼルエンジンおよびジェットエンジンの構造、作動原理を学び、これらの性能を評価できる力をつける。 (2)「蒸気によるエネルギー変換」を学ぶ。ここでは、蒸気の性質を学び、蒸気の状態を表す線図あるいは表を読み取る能力を涵養し、工学的に蒸気を扱うことができるようになる。また、蒸気を使用する熱機関の例として蒸気タービンサイクルについて学び、その性能を評価できる能力を身につける。また、蒸気の性質を利用した冷凍機、ヒートポンプについて学び、関連機器の容量を計算できる力を身につける。 (3)流路を流れる流体のエネルギーの量を計算する方法を学ぶ。また、流体のもつ熱エネルギーを運動エネルギーに変換する方法の例としてノズルを取り上げ、その性質を学ぶとともに、空気の液化装置の構造についても学習し、熱エネルギーと運動エネルギーとの間の変換装置を設計する基礎能力を身につける。 |
授業計画 |
1週目 ガスによるエネルギー変換→熱効率 →カルノーサイクル 2週目 →内燃機関→オットーサイクル、ディーゼルサイクル 3週目 →サバテサイクル [小テスト] 4週目 蒸気によるエネルギー変換→水と蒸気→基本性質 5週目 →状態曲面 6週目 →蒸気図表→状態変化、蒸気表 7週目 →h-s線図 [小テスト] 8週目 →蒸気タービンサイクル→火力発電所の鳥瞰、ランキンサイクル 9週目 →再生サイクル、再熱サイクル 10週目 →冷凍機サイクル →冷凍機、ヒートポンプ [小テスト] 11週目 流路を通る熱流体の流れ→一般エネルギー式→ノズル→エネルギー式、先細ノズル 12週目 →臨界流れ、末広ノズル 13週目 →絞り膨張→ジュールトムソン効果→絞り変化 [小テスト] 14週目 総合演習 15週目 同上 なお、詳細な授業計画および自己評価表は講義の初めに配布する。 |
教科書 |
北山直方「熱力学の学び方」オーム社 |
参考書 | 北山直方「演習 熱力学」オーム社 |
教科書・参考書に関する備考 |
熱力学Tで使用した 北山直方「熱力学の学び方」オーム社 配布資料(火力発電所の鳥瞰図、冷媒の蒸気線図など) |
成績評価方法 | 開講時間の2/3以上出席した者のみを評価の対象とする。評価は、定期試験の点数(80点満点)、および、小テスト(20点満点)の総和100点満点で60点以上の成績であり、かつ、自己評価表を提出した場合に合格とする。再履修者も同じ。なお,再試験は原則行わない. |
履修上の注意 | 最履修の可否は担当教員と面談の上決める。最履修を希望する学生は、授業開始前に面談に来室のこと。 |
教員メッセージ |
熱力学IIでは、エンジン、発電所、冷凍機、ノズルを扱い、具体的で、面白い。 なお、必ず予習を行ってから授業に出席すること。 |
学習・教育目標との対応 |
学科の学習・教育目標との対応:(A)−3「物理などの自然科学に関する知識とそれらの応用能力」、(A)−4「機械システム工学に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力」 JABEEの学習・教育目標との関連:(d)「該当する分野の専門技術に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力」 |
関連科目 | この科目の履修に先立ち熱力学Tの単位を修得し、熱力学演習を履修しておくことが望ましい。今後の関連科目は熱機関、燃焼工学、反応工学である。 |
備考 |