開講学期
Course Start
2009年度 前期
授業区分
Regular or Intensive
集中講義
対象学科
Department
公共システム工学専攻
対象学年
Year
1
必修・選択
Mondatory or Elective
選択
授業方法
Lecture or Seminar
講義
授業科目名
Course Title
民法と家族関係 (1年)
単位数
Number of Credits
2
担当教員
Lecturer
関根 洋、二宮公太郎
教員室番号
Office
Q301(Q棟3F非常勤講師控室)
連絡先(Tel)
Telephone
窓口:二宮教員 0143-46-5822
連絡先(E-mail)
E-mail
sekine@do-johodai.ac.jp
オフィスアワー
Office Hour
開講時に於て随時
授業のねらい
Learning Objectives
 民法は、わたくしたちの日常生活に最も関係の深い法律です。また、これを学ぶことによって「法律学的思考」が養われるという点で、殆ど全分野の法律学の基礎ともなっています。
 大学の法学部では16ないし20単位を以て民法に充てるのが普通ですが、これを前・後期併せての4単位で概観するにはどうすればよいでしょうか。この授業は、判例と学説が対立する解釈問題の詳述は避け、「民法全体の見取り図」を目指します。
 この授業では、親族及び相続の諸制度、次いで所有権について概説します。
到達度目標
Outcomes Measured By:
教科書の「はしがき」から、著者である我妻博士のお言葉を拝借して「到達度目標」に代えます。
 「……民法の入門的な知識を与えるテキストとしては、民法典の順序によらずに、日常生活で重要な作用を営む事柄を中心として、関係ある事項を集めてくるようなやり方をしないと、どうもうまくゆかない。金銭の貸借を例にとろう。利息・保証・抵当・弁済・相殺などという制度は、この貸借と密接な関係を持っているものだが、民法典では、いずれも別な編か章に収められている。これらの制度は、何も金銭の貸借に限ることではなく、売買や借地・借家などにも関係することだからである。しかし、その結果、民法典の編別の順序に従って勉強する者は、利息は利息、保証は保証、抵当は抵当として、別々に理解し、金銭の貸借について問題を生ずるときは、自分の知識を自分で集めてきて、これを解決しなければならないことになる。入門的な知識では、それはとうてい不可能なことであろう。そこで、この本では、これらの制度は、売買や借地・借家にも関係があるには相違ないが、最も密接な関係があるのは、何といっても金銭の貸借なのだから、それらをここに集めて説明するというやり方をしているのである。このやり方は、むろん不正確なきらいはある。しかし、日常生活の実際に即した知識を与える長所を持つことになるであろう。
 要するに、入門書は、五万分の一の地図の縮刷版ではなく、いわば名所案内の地図だと思う。そうした考えから、この本では、抽象的な理窟はできるだけ省略し、重要な制度を、最も適用の多い事柄に即して、簡明に、しかし、その制度の本質をしっかりつかまえることのできるように書いたつもりである。この本を一通り習得した人が、更に進んで、民法について論理的に詳細な研究をする場合にも、この本でえた知識は、最後まで、根幹として役立つものと考えている。」
授業計画
Course Schedule
 第1講 序論
 第2講 身分法とは何か・親族
 第3講 夫婦
 第4講 親子(1)
 第5講 親子(2)
 第6講 保護と扶養
 第7講 遺産の運命
 第8講 相続(1)
 第9講 相続(2)
第10講 遺言と遺留分
第11講 財産法とは何か
第12講 所有権(1)
第13講 所有権(2)
教科書
Required Text
#『ポケット六法』 平成21年版 (有斐閣)
#我妻栄 (遠藤・良永補訂) 『民法』 第8版 (勁草書房)
参考書
Required Materials
 
教科書・参考書に関する備考 参考書は、開講時に指示します。
成績評価方法
Grading Guidelines
例題を提示し、指名して解答を求めます。試験は行なわず、平常点で評価します。
100点満点で評価し、60点以上を合格とします。
履修上の注意
Please Note
 開講時迄に、教科書を読んでおいて下さい。授業の内容は、皆さんの予習を前提としたものになっています。
 その際、必ず六法を傍らに置いて、引用されている条文にもその都度目を通すようにして下さい。判らない用語は、『法律学小辞典』や『法律用語辞典』(何れも有斐閣)等を用いて(図書館にある筈です)調べてみることをお勧めします。
教員メッセージ
Message from Lecturer
初めて法律学に触れる人にとっては、教科書を一通り読むだけでも骨が折れると思いますが、「直読直解」を要求しているわけでは勿論ありません(それが出来るくらいならこの授業は必要ありませんよね。「どの箇所が判らないか」さえ判然していれば、予習としてはもう充分です)。著者の我妻博士は、我が国を代表する民法学の泰斗であり、また文章も平易に書かれています。ともかく教科書を信頼して、頑張ってみてください。
学習・教育目標との対応
Learning and Educational
Policy
(2)マネージメント能力(1単位分)、(4)公共政策の立案能力(1単位分)
関連科目
Associated Courses
備考
Remarks