開講学期 | 2008年度 後期 |
授業区分 | 週間授業 |
対象学科 | 全専攻1年 |
対象学年 | 1 |
必修・選択 | 選択 |
授業方法 | 講義 |
授業科目名 | マーケティング論 |
単位数 | 2 |
担当教員 | 高井俊次 |
教員室番号 | U302 または キャリア・サポート・センター |
連絡先(Tel) | 5132 |
連絡先(E-mail) | t-takai@mmm.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー | 毎週金曜日3−4時限。他、随時、できればメール等で事前にアポイントを取って下さい。 |
授業のねらい |
アメリカの経済学者、ガルブレイスは「自動車を作ることと売ることはどちらが難しいか?」という問題提起を行っています。これは、現代の基本的な矛盾が所有と労働の間から生産と消費の間に移行したことを踏まえてのものです。企業は消費者に受け入れられる商品を開発、生産できてはじめて競争に勝ち残ることができます。 例えば、「<自動車>って何?」と問われた時、あなたはどう答えるでしょうか? 移動方法? 運搬手段? では、「あなたはどんな<自動車>が欲しい?」と訊かれると、どうでしょうか? 色合い、スタイル、性能、価格、環境負荷、音楽を聴くための音響の具合、、、あなたには様々な<こだわり>があるのではないでしょうか? モノというのは、決してその本来の機能的な側面で捉えきれるものではありません。それは、社会的な価値観を反映し、また、様々な個人が独自の思いを込めて自己表現を行うメデイアでもあるのです。言い換えると、商品とは具現化された文化に他ならないと言えます。さて、あなたはどのようにして<売れる自動車>を作ればいいでしょうか? どのように消費者にその特長を理解してもらえばよいのでしょうか? ここにマーケティングの課題があります。 現代は、マーケティングの問い直しの時代です。もはや、大量に生産し広告でもって人に商品を印象付け販売の伸張を目指しても、簡単に成功するものではありません。差別化の連続は、差別化を目立たなくするという逆説に陥っています。マーケティングには人間への洞察が不可欠なのです。 本講義では、様々な事例を取り上げ、現代の消費動向について考えるとともに、マーケティングの基本的な課題について知り、主な市場調査手法について学びます。併せて、研究開発と市場調査、販売部門の連携のあり方についても検討します。 |
到達度目標 |
1)マーケティングが成立してきた背景について知り、現代社会におけるその意義を理解する。 2)主な市場調査手法について知る。 3)研究開発と市場調査、販売部門の必要性と課題について理解する。 |
授業計画 |
第1〜5週 第1フェイズ マーケティングの基礎知識 マーケティングで取り扱われる様々な問題とそのアプローチ法について概観します。マーケティングの概念、経営戦略、マーケティング戦略、製品、価格、流通チャネル、マーケティング・コミュニケーション、ブランド、マーケティング・マネジメント等について述べるとともに、背景となる消費社会論について言及する。 第6〜10週 第2フェイズ マーケット・リサーチの手法 定量的、定性的両面にわたって様々なマーケット・リサーチの手法について概観します。 第11〜15週 第3フェイズ 事例研究及びマーケティング組織の研究 事例研究を通じ、マーケティングの視点の取り方について学ぶ。課題を出し対応策作成の演習形式も採用する。併せて、マーケティングに関係する組織のあり方について検討する。 |
教科書及び教材 |
特に指定しない。 授業では事例研究を多く扱う。必要に応じ資料プリントを配布する。 |
参考書 | 折りに触れ紹介する。 |
成績評価方法 |
レポート2回(中間、期末)。各3000字程度。 ともに50点満点、計100点満点で評価する。 |
履修上の注意 | MOT基礎論、経営科学を履修の上、受講することが好ましい。 |
教員メッセージ | マーケティングは経営学の中でも人間についての理解を最も強く求める分野のひとつです。若い感性を生かした積極的な発言を歓迎します。 |
学習・教育目標との対応 | MOT教育プログラム「2)企業の競争力を高めるための研究開発戦略および技術の利用法を学ぶ」「3)新規の技術によって新たなビジネスを創出する手法を学ぶ」に対応し、ニーズ把握、商品化調査、プロモーション立案等の手法などについて学ぶ。 |
関連科目 | |
備考 |