開講学期 2008年度 前期
授業区分 週間授業
対象学科 副専門教育課程 コース別科目
対象学年 4
必修・選択 選択
授業方法 講義
授業科目名 数理科学研究
単位数 2
担当教員 桂田英典
教員室番号 N461(桂田)

N352(山崎)
連絡先(Tel) 46-5804(桂田)

46-5809(山崎)
連絡先(E-mail) hidenori@mmm.muroran-it.ac.jp (桂田)

noriaki@mmm.muroran-it.ac.jp (山崎)
オフィスアワー 火曜日10時〜12時  (山崎) 
授業のねらい ・3年目まで数理科学の基礎を学んできて更に勉強したい学生のために開設する。
・3年間で得た知識をベースとして、工学的・理学的に数理科学的思考力を育成することを目的とする。
・3年生までに数理科学コースで学習してきた数学の基礎を踏まえて、さらに詳しく数学を学ぶことを目的とする。
・より発展的な教科書を読み進みながら理解し、その内容を発表することで、ある程度レベルの高い数学を学習していく。
到達度目標 今年度は桂田、山崎2名の教員が担当する。受講者はどちらかのクラスを選択すること。各クラスの目標は以下のとおり。

桂田:「ベルヌーイ数」を扱う。
ベルヌーイ数とは「べき乗の和」すなわち「1のk乗+2のk乗+・・・+nのk乗」の公式に現れる興味深い数で整数論、組み合わせ論にとって重要な数である。このセミナーではこの性質を調べる。
それとともに、多項式や整級数の取り扱いに習熟する。また、ヨーロッパ数学史の一端にもふれる。

山崎:
・3年間で得た知識を使い、『数学』をより深く理解し、使えるようになることを目的とする。 さらに、応用面、特に生物学や物理学の立場から、『数理科学の方法』を学ぶことも目的である。
・常微分方程式の力学系理論を理解する。
・常微分方程式論の立場から、実現象を解明することができることを体験する。
・数値実験結果を用いて実現象をより深く理解し、コントロール問題を提唱することを目標とする。
授業計画 桂田:1週目は教科書の概要を解説したり、発表の順番を決めたりする。2週目以降の輪講の内容を、教科書の索引から列挙する。
1.1.定義ー歴史からの導入
1.2.べき乗の和の公式とファウルハーバーの定理
1.3.形式的べき級数
1.4.ベルヌーイ数の母関数
2.1.スターリング数
2.2.ベルヌーイ数のスターリング数による公式
3.1.クラウゼン・フォンシュタウトの定理
3.2.クラウゼンとフォンシュタウト小伝
3.3.クンマー合同式
3.4.クンマー小伝

山崎:主に
1. 常微分方程式の解の存在と一意性
2. 流れと微分方程式
3. 最近の話題:相転移問題、生物モデル等
について講義する。
さらに、Excelを使い上記の事柄の数値実験を行う。その数値実験結果を用いて、実現象の理解を深めると共にコントロールすることを考える。
教科書及び教材 桂田:「ベルヌーイ数とゼータ関数」 荒川恒夫他著 牧野書店
(私のところにあります。興味のある方はいらして下さい)

山崎:適宜、プリントを配布する。
参考書 山崎:
1. 微分方程式入門
  高橋陽一郎 著, 東京大学出版
2.微分方程式で数学モデルを作ろう
  垣田高夫・大町比佐栄訳, 日本評論社 
成績評価方法 桂田:発表の態度 80%、レポート 20% の割合で成績を100点満点で評価する。
60点以上を合格とする。  

山崎:発表1回(50%)、レポート1回(50%)で評価し、100点満点に換算する。
60点以上を合格とする。
履修上の注意 数理科学コースの学生に限る。なお、個々のクラスの履修条件は以下のとおりである。

桂田:・不合格者は、再履修とする。

山崎:
・数理科学コースの学生に限る。
・Excelが使えることが望ましい。
・3年間の講義内容をすべて理解していることが望ましい。
・不合格者は、再履修とする。
教員メッセージ 桂田:わからない箇所は質問に来て下さい。

山崎:講義での疑問点や質問等あれば、N352山崎教官室に来てください。在室時は、いつでも質問等にお答えします。
学習・教育目標との対応 この授業の単位修得は、本学の教育目標

・幅広い教養と基礎科学及び工学に関する専門知識を教授する総合的な理工学教育を行う。

<JABEEの学習・教育目標との関連>
(c) 数学、自然科学及び情報技術に関する知識とそれらを応用できる能力

に対応している。
関連科目 数理科学入門  数理科学ゼミナール  解析I  解析II
工業数学  線形代数  線形空間  数理解析
備考 ・講義での疑問点や質問等あれば、N352山崎教官室に来てください。在室時は、いつでも質問等にお答えします。