開講学期 | 2008年度 後期 |
授業区分 | 週間授業 |
対象学科 | 建設システム工学科 |
対象学年 | 1 |
必修・選択 | 選択 |
授業方法 | 講義と演習 |
授業科目名 | 物理学C (建設) |
単位数 | 2 |
担当教員 | 戎 修二 |
教員室番号 | K604 |
連絡先(Tel) | 0143-46-5620 |
連絡先(E-mail) | ebisu@mmm.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー | 火曜日 13:00-15:00 |
授業のねらい | この物理学Cでは「熱力学」の講義を行う。熱力学は、力学や電磁気学とならんで(古典)物理学の重要な柱の一つである。物質は原子からできているが、この事実を度外視して物質を連続体とみなし,それの示す熱的な諸性質を巨視的(マクロ)に記述する現象論が熱力学である。「熱力学」という言葉から誤解されがちであるが、その適用範囲は広く、熱現象のみならず電磁気的現象や化学反応などにもわたる。この講義では熱力学の基礎として,熱力学の第1・第2法則について学び,これらの法則と密接な関係のある物理量(「状態量」と呼ばれる)により熱現象がどのように表されるかをみる。さらに種々の現象の進む向きには決まった方向性があることについても学ぶ。 |
到達度目標 |
1.熱力学の第1法則について、「熱現象を含めたエネル ギーの保存則」という観点で説明できる。 2.どちらもエネルギーの次元を持つ「内部エネルギー」 と「熱や仕事」の本質的な違いを説明できる。 3.熱力学の第2法則について、「自然界において現象が 起きる方向性」という観点で説明ができる。 4.熱現象についての簡単な計算ができる。 |
授業計画 |
第1週 ガイダンス,シラバス説明,熱力学とは何か? 第2週 数学的準備:偏微分と全微分(プリント配布) 第3週 温度とは何か?,熱力学の第0法則,状態方程式(p.166-171) 第4週 準静的過程,熱力学の第1法則(p.171-177) 第5週 熱容量と比熱(p.177-179) 第6週 理想気体の断熱変化(p.179-181) 第7週 中間まとめ 第8週 カルノーサイクル(その1)(p.181-185) 第9週 カルノーサイクル(その2)(p.181-185) 第10週 熱力学の第2法則(p.185-188) 第11週 熱機関の効率と熱力学的温度目盛(p.188-191) 第12週 不可逆変化とエントロピー(その1)(p.191-199) 第13週 不可逆変化とエントロピー(その2)(p.191-199) 第14週 熱力学的諸関数と平衡の条件(p.199-203) 第15週 まとめ |
教科書及び教材 | 小出昭一郎「物理学(三訂版)」裳華房 |
参考書 |
・「物理学演習書」,「専門教育を学ぶためのミニマム」 (1年生全員に配布されたもの) ・都筑卓司著「なっとくする熱力学」講談社 定価(2835円) 図書館に5冊所蔵あり) ・小暮陽三著「なっとくする演習・熱力学」講談社 定価(2835円) 図書館に4冊所蔵あり) |
成績評価方法 | 数回課す課題の平均点を25点満点に換算し、定期試験の点数を75点満点に換算し、これらの合計点で評価する。合計点が60点以上のものを合格とする。不合格者には、一度だけ再試験を実施し、上と同様の換算で合計点60点以上を合格とする。再試験不合格者は再履修すること。 |
履修上の注意 |
1.4回以上欠席した者は、原則として定期試験および再試験の受験資格が無い ものとし、必然的に再履修となる。ただし欠席事由が止むを得ない状況の場 合には、面談により欠席の不可避性や勉学意欲等について判断し、受験を認 める場合がある。 2.緊急の告知は電子掲示板等でおこなう。 3.授業中、授業後の質問は歓迎する。積極的に質問すること。 4.電子メールでの質問も受けるが、込み入った内容は教員室まで来室すること が望ましい。 |
教員メッセージ | 「熱力学」は、その言葉から狭い意味にとられがちですが、自然界を記述する奥の深い学問です。日常生活で経験することの熱力学的意味を、各自が考察してみるのもひとつの有意義な学習法だと思います。 |
学習・教育目標との対応 | JABEE基準1の(c)に対応している。学科の学習・教育目標の(A)に対応している。 |
関連科目 | 物理学A,物理学実験,物理学B |
備考 |