開講学期 | 2008年度 後期 |
授業区分 | 週間授業 |
対象学科 | 電気電子工学専攻 |
対象学年 | 1 |
必修・選択 | 選択 |
授業方法 |
講義および演習 遠隔教育形態:非同期Web base learning型(自席で受講可能) |
授業科目名 | プラズマエレクトロニクス特論 |
単位数 | 2 |
担当教員 | 佐藤孝紀 |
教員室番号 | F309-1 |
連絡先(Tel) | 佐藤孝紀(SATOH Kohki)(電気電子工学科・エネルギー・エレクトロニクス講座) |
連絡先(E-mail) | ksatoh@mmm.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜日12:00〜12:40、金曜日12:10〜12:40 ※都合により変更となる場合は教員室ドアの掲示板に表示します。 |
授業のねらい |
LSIやメモリ製造工程の超微細加工で用いられるプラズマプロセンシング、高出力レーザー,放電灯等のように、気体放電プラズマの産業応用は多岐にわたっている。このような産業応用において、気体放電プラズマを適切かつ効率よく利用するには、その性質の詳細な理解と自在な制御が必要である。気体放電プラズマの性質は、それを構成する多種の粒子の挙動によって決定されるので、それらの挙動を把握することが気体放電プラズマの性質を理解する上で重要である。 この授業では、気体放電プラズマ中の粒子、特に電子やイオンのような荷電粒子の微視的な振る舞いとプラズマの巨視的性質の関係を学ぶ。また、近年、気体放電プラズマの解析において不可欠な手段となっているモデリングとシミュレーションについて、代表的な手法を取り上げて概要、基本方程式などを説明するとともに、荷電粒子の運動のシミュレーションを行う。 |
到達度目標 |
1.気体放電の基礎過程、すなわち、荷電粒子の電界下の微視的挙動を理解する。 2.気体放電プラズマの発生・維持メカニズムを理解する。 3.気体放電基礎過程のモデリングの基礎を習得する。 |
授業計画 |
第1回 イントロダクション ・ 気体放電とプラズマ ・ プラズマのハイテク産業への応用 第2回 第1部 プラズマの基礎:気体放電の基礎(その1) ・ 粒子の熱運動 ・ 電界下の気体中を運動する電子およびイオンの振舞い 第3回 第1部 プラズマの基礎:気体放電の基礎(その2) ・ 粒子の衝突 第4回 第1部 プラズマの基礎:プラズマの基礎(その1) ・ プラズマの定義とプラズマパラメータ(1)(電離度、プラズマの温度、電子温度) 第5回 第1部 プラズマの基礎:プラズマの基礎(その2) ・ プラズマパラメータ(2)(Debye長、プラズマシース、プラズマ周波数) 第6回 第1部 プラズマの基礎:プラズマの基礎(その3) ・ プラズマの生成条件 ・ プラズマ中の荷電粒子の拡散 ・ プラズマの種類 第7回 第2部 低温プラズマの生成:気体中の導電と絶縁破壊 ・ 気体中の導電のメカニズム ・ 気体の絶縁破壊(Townsend理論とStreamer理論) 第8回 第2部 低温プラズマの生成:低温プラズマの生成(その1) ・ 直流放電プラズマ 第9回 第2部 低温プラズマの生成:低温プラズマの生成(その2) ・ 容量結合型Radio Frequency(RF)放電 第10回 第2部 低温プラズマの生成:低温プラズマの生成(その3) ・ 誘導結合型RF放電、マイクロ波放電、ECRプラズマ、マグネトロンプラズマ 第11回 第3部 気体放電プラズマのモデリング:粒子モデルによる電子の挙動のシミュレーション ・ 様々なシミュレーションモデルの概要と粒子モデルの特徴 ・ 電界が印加された気体中の運動の記述(飛行、衝突、散乱) 第12回および13回 第3部 気体放電プラズマのモデリング:粒子モデルによる電子の挙動のシミュレーション ・ 粒子モデルによる電子の挙動のシミュレーション(演習1) ・ 電磁界下における単一電子の飛行軌道の計算(無衝突) 第14回および15回 粒子モデルによる電子群の挙動のシミュレーション(演習2) ・ 流電界下に電子群の挙動のシミュレーション方法の習得 ・ 直流電界中および直流電界+磁界中におけるモデルガス中の電子群の挙動の計算(平均エネルギー、移動速度) |
教科書及び教材 | 教科書は使用しない(授業で使用するPower Pointファイルを受講者に毎回配布する。) |
参考書 |
坂本三郎、田頭博昭 著「新高電圧工学」朝倉電気工学講座[附属図書館所蔵] 菅井秀郎 編著「プラズマエレクトロニクス」オーム社[附属図書館所蔵] 谷本充司 著「プラズマ」電気書院[附属図書館所蔵] 奥田孝美 著「気体プラズマ現象」コロナ社[附属図書館所蔵] |
成績評価方法 |
評価方法: ・授業では、毎回、出席確認を兼ねて演習問題を課すので(第11〜15回を除く)、その解答を次回の授業までに提出する。 ・第1部および第2部の終わりに演習問題を課す。 ・成績は、上記の演習問題とシミュレーションの結果により評価する。 各授業の演習問題 30% 第1部および第2部の演習問題 40% 第3部シミュレーションの結果の報告書 30% 評価基準: 1.気体放電の基礎過程、すなわち、荷電粒子の電界下の微視的挙動を説明できる。 2.気体放電プラズマの発生・維持メカニズムを説明できる。 3.気体放電基礎過程のモデリング方法を理解できている。 |
履修上の注意 | |
教員メッセージ | |
学習・教育目標との対応 | |
関連科目 | |
備考 |
遠隔授業(他大学からの受講のみを認める)を履修する場合 受け入れ学生数(他大学の聴講生):10名程度 受け入れ校に要求する支援:特になし 受講に必要なシステム条件: ・受講用パソコン:PC/AT互換機 、OS Windows 2000/XP/Vista CPU Pentium III 以上、スピーカー(ヘッドフォン) IE Ver.6.0以上、EduCanvas Player(メディク・クエスト株式会社のwebサイトからダウンロード可能)がインストールされていること。 ・インターネット接続:受講の際に10Mbytes程度のファイルをダウンロードする必要があるので、それに適した環境が整っていること。 遠隔教育の受講・登録方法(アクセス先、アカウント登録などの受講上の手続き): 受講希望者は、所属する大学の担当窓口に「室蘭工業大学大学院特別聴講学生履修願」を提出のうえ、所属大学を通じて9月3日(月)までに室蘭工業大学に申し込むこと。受け入れの可否は所属大学を通じて9月下旬に通知する。 (アクセス先、アカウント登録など) 別途連絡する。 (問い合わせ先) 室蘭工業大学教務課教務係 電話:0144−46−5106,E-mail :kyomu@mmm.muroran-it.ac.jp |