開講年度 | 2007 |
教育課程名 | 博士前期課程 専攻別科目 |
授業科目番号 | 4 |
授業科目名 | 結晶物性学 |
開講曜日と時限 | 水曜日 3,4 |
教室番号 | N209 |
開講学期 | 前期 |
単位数 | 2 |
対象学科・学年 | 材料物性工学専攻1年 |
必修・選択の別 | 選択 |
授業方法 | 講義 |
担当教員 | 川島利器 (KAWASHIMA Riki) (材料物性工学科・応用物理講座) |
教員室番号 | K707 |
連絡先(Tel) | 0143-46-5616 |
連絡先(E-Mail) | kawasima@mmm.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー | 金曜日 午前10時25分から午前11時55分 (変更もありうる。その場合には変更の曜日時間を示す。) |
授業のねらい | 結晶の形態・分類並びにその物理的な性質を知ることは材料物性の理解において重要である。本講義においては,結晶学,結晶構造計測であるX線回折単結晶構造解析実験並びに結晶の対称性と物性について概説する。結晶構造(秩序構造)と無秩序構造の対比並びに無秩序構造モデルについて述べる。結晶物性現象の詳細な例として強誘電体結晶の物理的性質を巨視的並びに微視的な視点から解説する。 |
到達度目標 |
1,結晶の性質 (結晶学の基礎)を理解する。
2,単結晶X線回折実験並びに解析手法を修得する 3,無秩序構造に関する物理的な手法ならびに概念を理解する。 4,結晶の熱力学 (結晶の巨視的性質)を修得する 5,結晶格子振動と誘電体の動的性質における物理的な手法ならびに概念を理解する。 6,強誘電体結晶現象を理解する。 |
授業計画 |
週 授 業 内 容 等 備 考
1週目 シラバスの説明、結晶物性学の概要 2週目 結晶の性質 (結晶学の基礎) 結晶, 対称性 3週目 結晶の性質 (結晶学の基礎) 対称要素 結晶の対称性 Bravais格子 4週目 結晶の性質 (結晶学の基礎) 並進対称を含む対称性 空間群 5週目 単結晶X線回折における実験と解析 回折実験による結晶構造決定 6週目 単結晶X線回折における実験と解析 X線とは,その発生機構結晶におけるX線回折 7週目 単結晶X線回折における実験と解析 X線回折実験方法 単結晶X線結晶構造解析 8週目 固体における凝集力と結晶構造 凝集力 結晶構造と結合 9週目 無秩序構造 無秩序構造の熱力学的並びに微視的な視点 準結晶 10週目 無秩序構造 無秩序構造モデル フラクタル構造 11週目 結晶の熱力学 (結晶の巨視的性質) 固体の熱力学 電気熱量効果 12週目 結晶の熱力学 (結晶の巨視的性質) 結晶の対称性と物質常数 13週目 格子振動と誘電分散 誘電体の動的性質 誘電緩和現象 結晶格子振動 固体の誘電率の周波数応答 14週目 強誘電体結晶現象 強誘電体 強誘電体相転移 15週目 強誘電体結晶現象 代表的な強誘電体の結晶物性 |
教科書及び教材 | |
参考書 |
宇野良清、他共訳 「キッテル固体物理学入門(上)(下)」第7版 丸善 定価(3,400円+税)
(図書館に所蔵あり) Physical Properties of Crystals, by J.F.Nye( Oxford at the Clarendon Press, 1975). Dynamical theory of crystal lattices,by Max Born and Kun Huang ( Oxford at the clarendon press, 1968). Basic Crystallography, by J.-J.Rousseau (John Wiley&Sons Ltd,1998). 固体-構造と物性,岩波講座現代の物理学7(金森順次郎,米沢冨美子,川村清,寺倉清著,岩波書店,1994) 誘電体 (徳永正晴、培風館、1991) 物質構造と誘電体入門(高重正明,裳華房,2003) |
成績評価方法 | 課題を与えて、そのレポートによって評価する。 |
履修上の注意 |
1) 講義を休まないで出席してください
2) 授業中の質問は大歓迎。オフイスアワーなどでの質問も 適宜受け付ける 3) 授業の変更や緊急時の連絡は授業中または掲示板で通知をする。 5) 再試験は行わない。 6) 不合格者は再履修すること。 |
教員からのメッセージ |
結晶物性学の勉強を通じて,結晶の特性についての基本的な理解と,結晶物理学にある1つの現代的な課題を理解してください。
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学習・教育目標との対応 | |
関連科目 |
物理数学特論
基礎物性特論 材料物性工学科4年次までの下記講義を理解していること 波動論,量子力学,電磁気学,統計熱力学, 固体物性基礎論 |
その他 |