開講年度 2007
教育課程名 主専門教育課程 共通科目
授業科目番号 5
授業科目名 線形代数(Linear Algebra)
開講曜日と時限
教室番号
開講学期 前期
単位数 2
対象学科・学年 機械システム工学科1年
必修・選択の別 必修
授業方法 講義
担当教員 長谷川雄之(HASEGAWA,Yuji)(共通講座・数理科学講座)
教員室番号 N464
連絡先(Tel) (緊急連絡はE-mailを利用のこと。)
連絡先(E-Mail) yuji@mmm.muroran-it.ac.jp
※緊急連絡に限る。件名に必ず学籍番号・氏名を記すこと。
オフィスアワー 2007年度前期:火曜14:30〜16:30
授業のねらい 線形代数学は、工学部のどの課程でも必要となる数学の基礎知識のひとつである。本講では、線形代数学の初歩(行列の定義と演算、連立1次方程式の解法、逆行列の計算法、行列式の定義と計算法、空間のベクトル)を講義する。
最大のテーマは、行列の基本変形(掃き出し法)の習得である。連立1次方程式の解法は基本変形を使って与えられ、また、逆行列や行列式も基本変形を使って計算できるようになるからである。
ところで、線形代数学は論理の学習のための非常によい教材でもある。その特性を生かして、多少なりとも論理的思考力を身につけてもらうこともねらいのひとつである。
到達度目標 (1) 与えられた条件から結論を得る過程を論理的に説明できる。(10%)
(2) 和・積などの演算規則や正則行列・行列式の定義を把握する。(5%)
(3) 行列の基本変形を確実に行うことができる。(35%)
(4) また、その応用として連立1次方程式の求解や正則性の判定・逆行列の計算および行列式の計算をすることができる。(40%)
(5) 余因子展開を用いて行列式を計算することができる。(5%)
(6) 空間のベクトルに関する計算(特に外積)ができる。(5%)
授業計画 扱う範囲は、教科書の第1〜第3章・第8章および「線形代数・資料」記載事項である。

●行列
1 行列とその和 (教)第1.1節
2 行列の積 (教)第1.2節
3 正則行列、逆行列 (教)第1.3節
4 行列の分割(特に行分割・列分割) (教)第1.4節

●連立1次方程式
5 連立1次方程式の解き方(1)   (教)第2.1節
6 行列の簡約化 (教)第2.2節
7 連立1次方程式の解き方(2) (教)第2.3節
8 中間試験 (教)第2.3節まで
9 基本行列 (教)第2.4節
10 逆行列の性質と計算法 (教)第2.4節

●行列式
11 行列式の定義 (資)第3章
12 特別な形の行列式の計算      (教)第3.2節
13 行列式の性質 (教)第3.3節
14 行列式の展開 (教)第3.3節

●空間ベクトル
15 空間ベクトル           (教)第8章

16 (予備)  -
17 定期試験             (教)第3章までと第8章


(教)は、各週の内容に対応する教科書の章・節番号
行列式は教科書とは大きく異なる定義を採用するので、第11週のみ「線形代数・資料」の対応部分を記してある。
教科書及び教材 1.線形代数
  桂田・竹ヶ原・千吉良・長谷川・山崎 共著
  (学術図書出版社/本体1900円)
2.線形代数・資料
  (初回に配布/無料)

毎週利用するから、どちらも忘れないこと。
参考書 1.入門線形代数
  三宅敏恒 著
  (培風館/本体1450円)
2.行列と連立一次方程式
  泉屋・上見・石川・三波・陳・西森 共著
  (共立図書出版社/本体1400円)

※1は図書館にあり、2は図書館になし(2007.3現在)。
成績評価方法 1.成績(詳細は初回講義時の冒頭に述べる。)
成績は中間および定期試験の得点(いずれも100点満点)をもって評価する。
合格基準は次の(1),(2)を満たすこととする。((1)の左辺は端数切捨て)
┌────────────────────────┐
 (1) 中間試験の得点×0.4+定期試験の得点×0.6≧60
 (2) 定期試験の得点≧40
└────────────────────────┘
2.試験採点基準
次の点を考慮して採点する。
 (1) 定義をよく把握しているか
 (2) 論理的な考察をしているか
 (3) しっかりした手順で計算できているか
 (4) 丸暗記していないか
解答のみが正しくても配点どおりの点になるとは限らない。
途中経過を詳しく書くべきところでいきなり結論を書いた場合は低い評価となる。
履修上の注意 1.出欠席
 (1) 次の者は不履修となるので、次年度に再履修しなければならない。
  ・中間試験・定期試験のうちどちらか一方でも欠席した者
 (2) 次の者は再試験(下記2参照)を受験することができない。
  ・欠席回数が3回を超えた者
※居眠りや継続的な私語のほか、下記5で述べる行為に該当する場合は欠席とみなすから注意のこと。
2.再試験の合格基準(詳細は初回講義時の冒頭に述べる。)
再試験とは、得点が「成績評価方法」欄で述べた合格基準に達していない学生を対象に行う試験のことである。不合格の場合は次年度に再履修となる。
再試験における合格基準は次のとおり。(左辺は端数切捨て)
┌───────────────────────────┐
  再試験実施時点での持ち点×0.3+再試験の得点×0.7≧60
└───────────────────────────┘
再試験に合格した場合、成績簿上の得点を60点に修正する。
※再試験対象者の「再試験実施時点での持ち点」とは、
  中間試験の得点×0.4+定期試験の得点×0.6(端数切捨て)
と59のうち小さい方の値のことである。
「成績評価方法」欄の1も参照のこと。
3.【重要】試験についての注意(特に過年度生)
(再試験を行う場合は下記に準ずる)
 (1) 中間試験の日程は、講義時、電光掲示板等で事前に通知する。
 (2) 中間試験は通常の講義時間外に行うこともある。
 (3) 掲示板に掲載される情報に常々注意を払うこと。
4.講義および試験欠席の申し出は1週間以内に
本項目は病気・事故などやむを得ない事情による欠席を1週間以内に申し出た者に限り適用する。
申し出時に欠席事由を証明するもの(診断書等)の提示を求める場合がある。なお、大学教務課あてにも必ず欠席届を提出すること。
 (1) 講義欠席:申し出があった場合、上記1の欠席回数に数えない。
 (2) 試験欠席:申し出があった場合、追試験の対象とする。
ただし1週間経過後は無断欠席扱いとし、追試験等は一切行わないものとする。
5.演習
講義中に適宜「小演習問題」を実施する。
解答にあたって、教科書・ノートの参照/学生どうしの相談を認める。
このとき解答欄を空欄のままにしていると欠席とみなすことがある。
講義中に解答を述べた場合は自己採点をすること。
小演習問題の提出を求められた場合は速やかに提出すること。
事後提出や解答欄が空欄の提出は欠席扱いとする。
教員からのメッセージ 講義に関する最新の情報はN464前掲示板または下記URLを参照して下さい。
http://www.mmm.muroran-it.ac.jp/~yuji/lecture_info/
学習・教育目標との対応 JABEE基準1(1)
(c)数学、自然科学および情報技術に関する知識とそれらを応用できる能力
関連科目 「線形代数」は、副専門「思考と数理」コース2年次後期開講の「線形空間」(選択科目)の前提となる科目である。
その他 -