開講年度 | 2007 |
教育課程名 | 主専門教育課程 学科別科目 |
授業科目番号 | 6 |
授業科目名 | 物理化学A |
開講曜日と時限 | 火曜日 1,2時限 |
教室番号 | A333 |
開講学期 | 後期 |
単位数 | 2 |
対象学科・学年 | 材料物性工学科1年 |
必修・選択の別 | 必修 |
授業方法 | 講義 |
担当教員 | 平井伸治 |
教員室番号 | K-204 |
連絡先(Tel) | 46-5636 |
連絡先(E-Mail) | hirai@mmm.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー | 後期は未定 |
授業のねらい | 1)エントロピーを用い物理的・化学的な変化の自発性起源の理解する。2)平衡定数に対する温度と圧力の影響を論じるときに役立つギブスエネルギーを理解する。3)化学ポテンシャルを用いた混合物の熱力学的な記述法を修得する。 |
到達度目標 |
私達の世界では自然に起こる現象もあるし、そうでないものもある。熱い物体は周囲の温度まで冷えるし、化学反応はある方向に進むが他の方向には進まない。この現象は我々の世界の何かが自発的な変化の方向を規定している。自発的変化の方向を決めるのは、熱力学の第二法則に基礎を置いている。
本講義では、熱力学第二法則の基礎的概念および方法論について講義するとともに、私達の世界で身近な純物質・混合物の物理化学的変化の原理について理解することを目的とする。 |
授業計画 |
第1週から第4週までは、教科書「アトキンス 物理化学 上(第6版)」の第4章「第二法則:概念」、第6週から第9週までは、第5章の「第二法則:方法論」、第10週から第15週までは、第7章の「単純な混合物」に沿って講義を進める。
第1週 第二法則の概念:自発的変化の方向 第2週 エネルギーの散逸とエントロピーの関係 第3週 不可逆過程のエントロピー変化 第4週 熱移動過程の効率:(1)熱エンジン、 第5週 (2)ヘルムホルツ関数とギブス関数 第6週 熱力学第二法則の方法論:(1)第一法則と第二法則の結合 第7週 (2)ギブスエネルギーの性質、 第8週 (3)純物質の化学ポテンシャル 第9週 実在気体:フガシティーの定義 第10週 単純な混合物:混合物の熱力学的記述 第11週(1)部分モル量、(2)混合の熱力学 第12週 液体の化学ポテンシャル:(1)ラウールの法則と理想溶液、(2)ヘンリーの法則と理想希薄溶液 第13週 溶液の性質:(1)混合溶液、(2)正則溶液 第14週 活量:(1)溶媒の活量、(2)溶質の活量 第15週 本講義の総括とまとめ |
教科書及び教材 |
教科書:P.W.Atkins著 千原秀昭・中村亘男訳
「アトキンス 物理化学 上(第6版)」(東京化学同人) (第4章、第5章、第7章) |
参考書 |
(1)P.W.Atkins著 千原秀昭・中村亘男訳
「アトキンス 物理化学要論(第3版)」(東京化学同人) (2)G.M.Barrow著 大門 寛、堂免一成訳 「バーロー物理化学(上)(第6版)」(東京化学同人) |
成績評価方法 | 毎回、演習を課して理解度を評価しながら講義を進める。また、成績は毎回の演習(15点)と定期試験(100点)を合計し、100点満点で60点以上を合格とする。 |
履修上の注意 |
偏導関数は、「熱力学演習」において修得したものとして、講義を進める。
試験:毎回の演習の他、定期試験を行う。 |
教員からのメッセージ | 積み重ねの学問であり、1年前期の「熱力学」が基礎になっている。。最近のトピックスに触れながら平易な講義に努める。理解不足の場合は質問してほしい。 |
学習・教育目標との対応 |
応用物理コースのJABEE基準(c)(1a),学習・教育目標の(D)に対応
材料工学コースの学習・教育目標の(C)(D)に対応 |
関連科目 | 1年前期の「熱力学」(必修)「熱力学演習」(必修)、今後、関連する科目は2年前期の「物理化学B」(必修) |
その他 |