開講年度 | 2007 |
教育課程名 | 主専門教育課程 学科別科目 |
授業科目番号 | 4 |
授業科目名 | 熱力学 |
開講曜日と時限 | 金曜日1,2時限 |
教室番号 | C111 |
開講学期 | 前期 |
単位数 | 2 |
対象学科・学年 | 材料物性工学科1年 |
必修・選択の別 | 必修 |
授業方法 | 講義 |
担当教員 | 平井伸治 |
教員室番号 | K204 |
連絡先(Tel) | 46-5636 |
連絡先(E-Mail) | hirai@mmm.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜日9〜12時
木曜日9〜14時 |
授業のねらい | 熱力学とは熱と仕事およびその相互変換に関する学問であり、熱力学第一法則と第二法則の二つの自然法則に基礎を置いている。この二つの法則を駆使し、論理的推論を行うことにより材料の持つ多くの性質を関連付け、さらに材料に生じる多くの物理・化学的変化について洞察することができる。本講では、熱力学の第一歩として熱力学第一法則の基礎的な概念や定義を理解することを目的とする。 |
到達度目標 | 1)実在気体と完全気体の相違を理解しながら、熱力学で使用する物理量を修得する。2)系の物理化学的な変化の数式を用いて表現する。3)エネルギーと仕事の関係を理解した上で、エンタルピーの概念と加算性を理解する。 |
授業計画 |
第2週から第6週までは教科書中第1章「気体の性質」、第7週から第10週までは第2章「第一法則:概念」、第11週から第14週までは第3章「第一法則:方法論」に沿って講義を進める。
第1週 はじめに:熱力学とはどんな学問か 第2週 完全気体:(1)圧力の定義、熱平衡の概念 第3週 (2)完全気体の法則、モル分率と分圧 第4週 実在気体:(1)分子間相互作用 第5週 (2)ファンデルワールスの状態方程式 第6週 (3)臨界状態、ファンデルワールス等温線 第7週 第一法則の基本概念:仕事、熱、内部エネルギーの概念 第8週 仕事と熱:不可逆・可逆過程、エンタルピー 第9週 熱化学: (1)標準エンタルピー変化 第10週 (2)Hessの法則、Born-Haberのサイクル 第11週 エンタルピーの温度依存性:定容比熱と定圧比熱、kirchhoffの法則 第12週 状態関数:(1)状態関数の概念 第13週 (2)ジュールトムソン効果、定容比熱と定圧比熱の関係 第14週 断熱膨張の仕事:不可逆・可逆断熱膨張 第15週 まとめおよび第二法則の紹介 |
教科書及び教材 |
教科書:P.W.Atkins著 千原秀昭・中村亘男訳
「アトキンス 物理化学 上(第6版)」(東京化学同人) (第1章〜第3章) |
参考書 |
(1)P.W.Atkins著 千原秀昭・中村亘男訳
「アトキンス 物理化学要論(第3版)」(東京化学同人) (2)G.M.Barrow著 大門 寛、堂免一成訳 「バーロー物理化学(上)(第6版)」(東京化学同人) |
成績評価方法 |
毎回、演習を課して理解度を評価しながら講義を進める。また、成績は毎回の演習の合計点と定期試験の素点の合算により評価する。
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履修上の注意 |
「基礎数学」において高校で習得した数学の復習と「熱力学演習」において熱力学で頻繁に使用される偏導関数を理解しておく。
出席要件:10回以上出席すること。 試験:毎回の演習の他、定期試験を行う。 授業の変更や緊急時の連絡は授業中または掲示板で通知する。 |
教員からのメッセージ | 積み重なりの学問であり、高校において習得してきた物理と化学が基礎になっている。最近のトピックスに触れながら平易な講義に努める。理解不足の場合は質問してほしい。教科書は複数科目で使用する。 |
学習・教育目標との対応 |
応用物理コースのJABEE基準(c)(1a),学習・教育目標の(D)に対応
材料工学コースの学習・教育目標の(C)に対応 |
関連科目 | 「熱力学演習」と一組になっているが、成績の評価はそれぞれ独立している。今後の関連科目は、1学年後期に開講する物理化学Aである。 |
その他 |