開講年度 2007
教育課程名 主専門教育課程 学科別科目
授業科目番号 41
授業科目名 ロボットシステム
開講曜日と時限 木曜日 3・4時限
教室番号 N405
開講学期 前期
単位数 2
対象学科・学年 情報工学科4年
必修・選択の別 選択
授業方法 講義及び演習
担当教員 佐藤 一彦
教員室番号 V511
連絡先(Tel) 0143-46-5422
連絡先(E-Mail) satoh@csse.muroran-it.ac.jp
オフィスアワー 木曜日 13:00−15:00
授業のねらい ロボット工学は力学、制御工学、情報工学、及びそれらの基礎となる数学等の境界科学として発展しており、産業用ロボットに続いて知能ロボットの実現が期待されている。本授業科目ではロボット工学のうち、ロボットシステムを構成する運動機能、感覚機能、及び動作計画機能について学ぶ。
到達度目標 1.ロボットの運動機能の基礎となる仮想的マニピュレータの運動学、動力学、制御、軌道計画について理解する。
2.ロボットのの感覚機能のうち、ロボットビジョンによる対象物体の認識に注目し、その基礎となるディジタル画像処理、距離画像計測等について理解する。
3.ロボットに所定の動作や作業をさせるのに必要なロボット言語のうち、AL言語に限定して、位置・姿勢の記述、動作の指示、センシングとそれに基づく制御の指示等ができるようにする。
授業計画 第1週 ロボット工学への招待 
    ロボットとは、ロボットの種類、ロボット工学の学び方
第2週 マニピュレータの運動(1)
    マニピュレータの運動学、逆運動学、ヤコビ行列
第3週 マニピュレータの運動(2)
    手先力と関節駆動力の関係、マニピュレータの運動方程式
第4週 マニピュレータの制御(1)
    ロボットシステムの構成、伝達関数とブロック図、PID制御
第5週 マニピュレータの制御(2)
    マニピュレータの位置制御、力制御
第6週 ロボットのためのディジタル画像処理(1)
    画像のフーリエ変換、符号化による画像の圧縮
第7週 ロボットのためのディジタル画像処理(2)
    しきい値処理による領域分割
第8週 ロボットのためのディジタル画像処理(3)
    エッジ処理とエッジ検出
第9週 ロボットビジョン(1) 形状に関する特徴抽出
第10週 ロボットビジョン(2) 距離情報に基づくロボットビジョン
第11週 ロボットビジョン(3) 対象物の記述:一般化円筒による
    表現、木構造による表現、ソリッドモデルによる表現
第12週 ロボットビジョン(4)線画の解釈、
    モデル規範ビジョンシステム
第13週 ロボット言語(1) ロボット言語の分類と特徴
第14週 ロボット言語(2) ALによる対象物体の記述
第15週 ロボット言語(3) ALによる組立て作業動作の記述
第16週 定期試験
教科書及び教材 ・白井良明編著:ロボット工学、オーム社、1999年
・補足資料(自作)
参考書 ・長谷川健介監訳:ロボットモーションI(序論編、軌道計画編)
 CBS出版、1985年
・長田正:基礎ロボット工学(知能情報編)、昭晃堂
・江尻正員・大田友一・池内克史:マシンビジョン、昭晃堂、1990年
・B.K.P.Horn著、NTTヒューマンインターフェイス研究所訳:
 ロボットビジョン(機械は世界をどう視るか)、朝倉書店、1993年
・K.S.Fu, R.C.Gonzalez, C.S.G.Lee:
Robotics -Control, Sensing, Vision and Intelligence,
McGRAW-HILL, 1987
・S.ムシュタバ・R.ゴールドマン著、金山裕・坪内孝司訳:
 ロボット言語AL、総研出版、1984年
・本田庸悟:ロボット工学の基礎、昭晃堂、2003年
成績評価方法 授業の内容に即した演習(50%)と定期試験(50%)の成績を総合して評価する。演習と定期試験の合計100点満点に対して60点以上の得点を合格とする。
上記の成績評価で合格点に満たない者は、定期試験後、開講学期中に一度に限り、再試験を実施する。
履修上の注意 なし
教員からのメッセージ 産業用ロボットや知能ロボットは単体であっても機械システム、電気電子システム、及び情報システムの技術的集成となっています。またその基礎には力学や数学がフレームワークを与えています。これらの要素的な学問分野のうち、情報工学がどうのような位置を占めまた役割を果たすかに注目してほしい。
学習・教育目標との対応 この授業科目は情報工学科の学習目標の以下の項目に対応している。
情報技術者「情報システム」情報システムの基礎知識と構築・運用能力を身につける。
関連科目 「線形システム論」、「システム制御理論」など
その他