開講年度 | 2007 |
教育課程名 | 主専門教育課程 学科別科目 |
授業科目番号 | 18 |
授業科目名 | 線形システム論 |
開講曜日と時限 | 月曜日 7・8時限 |
教室番号 | N403 |
開講学期 | 後期 |
単位数 | 2 |
対象学科・学年 | 情報工学科1年 |
必修・選択の別 | 必修 |
授業方法 | 講義及び演習 |
担当教員 | 佐藤 一彦 |
教員室番号 | V511 |
連絡先(Tel) | 0143-46-5422 |
連絡先(E-Mail) | satoh@csse.muroran-it.ac.jp |
オフィスアワー | 木曜日 3・4時限 |
授業のねらい |
時間とともに変動するパターンを発生する現象は、物理的システム、社会的システム、生命システムなどに共通に見られる。線形システム論はこれらの動的挙動を表す方程式を記述し、入力に対する出力応答の特徴を学び、デジタル信号処理、システム制御論等の修得に備える。
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到達度目標 |
1.線形システムの挙動を記述する差分方程式及び微分方程式の基本的事項について理解する。(25%)
2.電気系や力学系などの線形システムにおけるインパルス応答、周波数応答など、特殊入力に対するシステムの応答を理解する。(15%) 3.z−変換及びラプラス変換とその線形システムへの応用について理解する。(25%) 4.線形システム方程式の状態空間表示、システム行列の対角化、状態推移行列など、多変数システムの記述とその一般的解法について理解する。(35%) |
授業計画 |
第1週 差分方程式(1)差分方程式とは、解の存在と一意性、1階差分方程式
第2週 差分方程式(2)線形差分方程式、定係数線形差分方程式 第3週 微分方程式(1)微分方程式とは、解の存在と一意性、線形微分方程式、定係数線形微分方程式 第4週 1次機器と2次機器(1)1次機器のシステム方程式と応答 第5週 1次機器と2次機器(2)2次機器のシステム方程式と応答 第6週 z-変換と離散時間系の応答(1)z-変換、z-変換による線形差分方程式の解法 第7週 z-変換と離散時間系の応答(2)離散時間線形システムの伝達関数 第8週 ラプラス変換と連続時間系の応答(1)連続時間線形システムの 伝達関数 第9週 行列と行列関数(1)ベクトル空間と変換、固有値と固有ベクトル 第10週 行列と行列関数(2)モード行列と行列の対角化、重複固有値とジョルダン標準形 第11週 行列と行列関数(3)行列関数 第12週 多変数離散時間線形システム(1)1階多変数システム、状態空間表示への変換、状態推移行列 第13週 多変数離散時間線形システム(2)非斉次状態方程式の一般解 多変数離散時間システムの安定性 第14週 多変数連続時間線形システム(1)1階多変数システム、状態空間表示への変換、状態推移行列 第15週 多変数連続時間線形システム(2)非斉次状態方程式の一般解 多変数連続時間システムの安定性 第16週 定期試験 |
教科書及び教材 | 自作テキスト「線形システム論」使用 |
参考書 |
・D.G.エンゲルバーガー著、山田武夫・生天目章訳:動的システム論
入門(理論・モデル・応用)、CBS出版、1985年 ・示村悦二郎:線形システム解析入門、コロナ社、1987年 ・前田肇:線形システム論、朝倉書店、2001年 |
成績評価方法 |
配点は2回の中間試験で60%、定期試験40%とし、中間試験と定期試験の合計100点満点に対して60点以上を合格とする。
上記の成績評価で合格点に満たない者は、定期試験後、開講学期中に一度に限り、再試験を実施する。 |
履修上の注意 | 線形代数、解析I |
教員からのメッセージ | 線形システム論は離散時間システム及び連続時間システムのモデル化、モデル化によって得られる差分方程式と微分方程式の解の性質を学ぶことによって、実際のシステムの挙動を解析したり、好ましい挙動を得るためのシステム設計の基本を習得する授業科目である。その意味で情報工学のみならず、広く工学の基礎としての位置をも占める。 |
学習・教育目標との対応 |
この授業科目は情報工学科の学習目標の以下の項目に対応している。
情報技術者「情報基礎」数学と自然科学の基礎知識を身に付ける。 |
関連科目 | 「ディジタル信号処理」、「システム制御理論」など |
その他 | 2回の中間試験は数理工学演習Bの時間を利用して行なう。 |