開講年度 2007
教育課程名 主専門教育課程 学科別科目
授業科目番号 62
授業科目名 空気力学 (Aerodynamics)
開講曜日と時限 火曜日,5−6時限
教室番号 C208
開講学期 後期
単位数 2
対象学科・学年 機械システム工学科3年
必修・選択の別 選択
授業方法 講義
担当教員 杉山 弘(SUGIYAMA, Hiromu)(機械システム工学科・航空基礎工学講座)
教員室番号 B208
連絡先(Tel) 0143−46−5364
連絡先(E-Mail) sugiyama@mmm.muroran-it.ac.jp
オフィスアワー 月曜日 16:30〜17:30
木曜日 16:30〜17:30
授業のねらい 空気力学は、空気中を飛行する物体(航空機や鳥など)に働く力(揚力や抵抗)などを取り扱う学問である。本授業では、飛行に関する原理や現象、および次世代の航空機と空気力学の概要について理解、修得する。
到達度目標 1.翼の幾何学的構成および性能が理解でき、揚力係数および抗力係数を使い、翼に働く揚力と抗力が算出できること。(理解力・計算力、15%)
2.揚力の発生原理に関する物理的解釈ができ、揚力を増大させるための方策が考えられること。(理解力・知識力、15%)
3.抗力の発生メカニズムが理解でき、抗力を低減するための方策が考えられること。(理解力・知識力、15%)
4.薄翼理論の基本的な考え方が理解できること。(理解力・論理力、20%)
5.等角写像法の初歩が理解でき、ジュコフスキー翼の性質が理解できること。(理解力・論理力、15%)
6.次世代航空機の概要が理解できること。(理解力・知識力、20%)
授業計画 1週目 航空宇宙輸送の技術と変遷
2週目 航空機の分類  pp.1-10(教科書)
3週目 鳥の飛行
4週目 空気力学の概要(気体の性質、圧縮性と音速)pp.11-24
5週目 空気力学の概要(気流の速度を測定する方法、
    渦、渦糸による誘導速度)         pp.34-43
6週目 空気力学の概要(揚力と抗力、次元解析と相似則、
    低速風洞、遷音速風洞、超音速風洞)    pp.58-71
7週目 紙飛行機の空気力学
8週目 翼(翼の幾何学的構成、翼の性能の表わし方)pp.79-92
9週目 2次元薄翼理論の概要           pp.92-101
10週目 任意翼形の理論の概要(複素関数、等角写像)
                        pp.101-102
11週目 任意翼形の理論の概要(ジューコフスキー変換、平板翼、円弧翼、ジューコフスキー翼)        pp.102-107
12週目 翼形の表わし方と空力特性        pp.107-125
13週目 超音速飛行(超音速流と衝撃波、斜め衝撃波)
                        pp.257-271
14週目 超音速飛行(超音速機の翼形、空力加熱) pp.271-277 
15週目 次世代の航空宇宙機
    (極超音速輸送機、スペースプレーン)  pp.277-281       
16週目 定期試験      



教科書及び教材 牧野光雄著「航空力学の基礎」産業図書(1989年)
参考書 相原康彦・森下悦生著「応用空気力学」東京大学出版会(1991年)
室津義定編著「航空宇宙工学入門」森北出版梶i1998年)
フォン・カルマン著 谷一郎訳「飛行の理論(1963年)
水木新平・櫻井一郎著「図学雑学飛行機のしくみ」ナツメ社(2003年)
紀尾井町飛行機研究会編著「トコトンやさしい飛行機の本」日刊工業新聞社(2004年)
小林昭夫著「紙ヒコーキで知る飛行の原理」講談社(2000年)
成績評価方法 定期試験(90%)とレポート(10%)により評価する。合計100点満点中、60点以上を合格とする。
不合格者は再履修すること。
履修上の注意 (1)80%以上の出席が必要。
(2)再試験は原則として行わないが、授業への出席状況が良好で、かつ一定の評価点を得た者に対し、再試験を行う場合がある。再試験の合格基準は、100点満点中60点以上。

教員からのメッセージ 昆虫や鳥の飛行、固定翼と推進装置をもった航空機、いわゆる飛行機の飛行を観察、眺めると、空気力学に興味が湧くかも知れません。暇があったら、両者の違いなどについて、考察してみましょう。
学習・教育目標との対応 この授業の単位修得は、JABEE基準1(1)の(d):該当する分野の専門技術に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力、
および学科の学習・教育目標の(A)−4:機械システム工学に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力、に対応している。




関連科目 この科目の履修にあたっては、2年次前期開講の流体力学I、2年次後期開講の流体力学IIを履修しておくことが望ましい。

この科目は、今後、3年次後期開講の推進工学、4年次前期開講の飛行力学、航空宇宙機設計法などと密接に関連している。

その他