開講年度
2006
教育課程名
昼間コース 副専門教育課程 コース別科目
授業科目番号
26
授業科目名
社会科学プレゼミ
開講曜日と時限
水曜日 5〜6時限(12:55〜14:25)
教室番号
N301
開講学期
前期
単位数
(2)単位
対象学科・学年
全学科2年
必修・選択の別
必修
授業方法
演習
担当教員
牧之内 友(MAKINOUCHI, Yu)
教員室番号
N355(共通講座棟非常勤講師控室)
連絡先(Tel)
連絡先(E-Mail)
オフィスアワー
授業のねらい
 JR北海道はこの3月から全車禁煙となりました。禁煙を求める声は、全国1位の喫煙率を誇るわが北海道でも日増しに強くなってきたことが分かります(ちなみに北海道の男性の喫煙率は約55%、女性28%、全国平均はそれぞれ48%、14%)。では何故禁煙なのかといいますと、周知のように健康に悪いとされているからです。2002年8月に成立した健康増進法にも定められているように、今や「健康」であることは国民の義務なわけで、国民の義務を全うするためにも禁煙は国家的要請であるといえるかもしれません。
 ところで国家的レベルで最初にタバコの害を取り上げたところはどこか、といえば実はヒトラー率いるナチス・ドイツでした。当時の他の国々が財源の観点から煙草の制限に消極的だったのに対し(煙草税というだけでなく、煙草は重要な輸出品でもありました)、ナチスは国民の「健康」を守る、として禁煙キャンペーンを張ったのです。それだけではありません、禁酒運動、野菜中心の食生活の提唱(ヒトラーの菜食主義は有名)、有機農業の研究、健康食品の開発などなど、今日でも通用しそうな政策の先駆でもありました。
 その同盟国であったわが日本においても戦時下において「健康」が強調されました。国民の生命を軽んじた国家が提唱した「健康」とはいかなるものだったのかを学び、また現在の健康ブームについて考えます。
到達度目標
1)日本近代への理解を深める。
2)歴史と比較しながら現代日本についての考察を行う。
3)文献読解力を高める。
授業計画
 毎回発表者を決め、担当部分のテキスト要約・自分の意見を発表する。
 テキストに関する資料等は担当教員が準備し、解説する。
 発表者以外の受講者もテキストを読み、発表や資料解説を聞き、自分の意見・感想を述べる。 
教科書及び教材
藤野豊『強制された健康 日本ファシズム下の生命と身体』吉川弘文館・歴史文化ライブラリー 税別1750 
参考書
授業の中で指示
成績評価方法
次の割合で評価する。
100点満点換算で60点を合格とする。
授業への参加(テキストの要約・意見発表) 60%
レポート                 40%
履修上の注意
1)80%以上の出席が必要。
2)不合格者は再履修すること。
教員からのメッセージ
学習・教育目標との対応
JABEE基準(f)討議等のコミュニケーション能力
関連科目
その他