科目概要

対象年度
2005
教育課程名
博士前期課程 専攻別科目
授業科目名
非線形光学
Subject Name
Nonlinear Optics
単位数
2
必修・選択の別
選択
対象学科・学年
材料物性工学専攻 1年
開講時期
後期
授業方法
講義
担当教官
中川 一夫、矢野隆治(材料物性工学専攻・物理工学講座)
教官室番号
矢野(K314)、中川(K303)
連絡先(Tel)
矢野:0143-46-5613、中川:0143-46-5611
連絡先(E-Mail)
矢野:ryie1@mmm.muroran-it.ac.jp
中川:nakagawa@mmm.muroran-it.ac.jp 


シラバス

授業のねらい
物質の光学的状態が、光を物質に照射する事で変化し、光照射を止めると元の状態に戻る。物質を介して光による光の制御を扱う分野を非線形光学という。非線形光学の基礎を理解する.
授業の目標
電磁気学および密度行列を基礎にして、非線形光学現象の理解に主眼を置き、次の問題について講義する。

(1)非線形光学とは何か
(2)非線形光学現象の起源
(3)2次・3次の非線形光学現象とその例
(4)電磁波理論および密度行列による現象の解釈
授業計画
今年度は、以下の内容を予定している。(文責:矢野)

第1-3週 光と物質との相互作用(古典論)
     電子振動模型、分散公式など
 参考文献 Boyd、 nonlinear optics 1章 
      ヤリフ「光エレクトロニクスの基礎」丸善 2版 5章
 第4−6週  光と物質との相互作用(半古典論)
     光の放出・吸収の定性的な理解、密度行列の導出
     線形感受率、吸収飽和の定性的説明など
  参考文献 ヤリフ「光エレクトロニクスの基礎」丸善 5章
       松岡正浩:量子光学(裳華房、2000)3,4章
第7-9週 摂動論による非線形現象
     密度行列による摂動計算、1〜3次の非線形現象
  参考文献 Loudon、 Quantum theory of light 2nd ed. 3章
第10−12週  非線形光学現象
     電磁波理論による2次・3次の非線形現象
  参考文献 Boyd、 nonlinear optics 2章 
       ヤリフ「光エレクトロニクスの基礎」丸善 2版 7章
第13−15週 非線形分光法
     ホールバーニング、ポンプ−プローブ法などの分光法の解説
教科書及び教材
特になし。
必要な場合、講義ノートの電子ファイルを配布の予定
参考書
A.Yariv(多田、神谷訳)「光エレクトロニクスの基礎」丸善
R.W.Boyd : Nonlinear Optics (Academic press, 1992)
松岡正浩:量子光学(裳華房、2000)
Sargent, Scully, Lamb レーザー物理(丸善、1978)
矢島達夫 雑誌 レーザー研究 1999年
     p54〜62、p130〜138、p210〜217
     「非線形光学の基礎I,II,III」 
成績評価方法
レポ−トによる評価
履修条件等
電磁気学(特にMaxwell方程式)、および量子力学の基礎的理解が必要。
しかし、講義でも詳しく述べる予定。
理解しようとする強い意思。
教官からのメッセージ
非線形現象に関する数式の理解、および簡単な式の導出が出来るようになる事を目指した講義を行う予定です。
その他