授業のねらい |
飛行機は、地上の輸送機械と異なって、その重心まわりの回転運動(姿勢変化)と質点としての3次元運動が強く連成しています。この授業では、姿勢変化を含めた運動を記述し解析するための基本的手法を講述し、亜音速飛行機の姿勢変化運動の概略を調べます。 |
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授業の目標 |
1.亜音速飛行機にはたらく空気力および空力モーメントのはたらきを理解すること。 2.亜音速飛行機の姿勢安定の概略を理解すること。 3.亜音速飛行機の姿勢制御方法の概略を理解すること。 |
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授業計画 |
1)空気力と空力モーメント(2回) 2)縦の安定と制御(2回) 3)マニューバー(1回) 4)方向の安定と制御(2回) 5)横の安定と制御(1回) |
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教科書及び教材 |
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参考書 |
1.Perkins and Hage, ”Airplane Performance Stability and Control,” John Wiley & Sons Inc, ISBN:047168046X, (1949/01/01)(定価15,940+税). 2.内藤子生「飛行力学の実際」(日本航空技術協会), ISBN:4930858267, (1976/05)(定価2,400円+税):図書館に所蔵している。 3.加藤寛一郎ほか「航空機力学入門」(東京大学出版会), ISBN:4130610430, (1982/01)(定価3,800円+税):図書館に所蔵している。 |
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成績評価方法 |
「航空宇宙機設計特論」と連携させて、亜音速飛行機の空力設計と空力安定性予測のレポートを提出してもらい、100点満点中60点以上の諸君を合格とします。 不合格者にはレポートの再提出を求めます。 |
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履修条件等 |
「航空宇宙機設計特論」を履修することを強く求む。
学部機械システム工学科の「流体力学1」、「流体力学2」、「機械力学」、および「飛行力学」と同等程度の予備知識があることが望ましい。 |
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教官からのメッセージ |
旅客機の飛行を見ていると、「飛行機は安定に飛んで当たり前」と思いこんでしまいますが、一方ラジコン模型飛行機を飛ばした経験のある人なら誰しも、「飛行機を安定に飛ばすことはなんて難しいのか」と痛感します。 まさに「見るのとするのは大違い」なのですが、この違いがどこから来るかというと、それは、飛行機の姿勢運動のメカニズムを理解して姿勢安定性を上手く引き出せるかどうかの違い、なのです。 飛行機に興味を持っている諸君は、この「姿勢運動のメカニズムを理解して姿勢安定性を上手く引き出す」方法の概略を、是非とも学んでください。 なお、余禄(課外活動)として、実際にラジコン模型飛行機を飛ばしてみながら、姿勢運動・姿勢安定を実感してみようとも考えています。 |
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その他 |
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