科目概要

対象年度
2005
教育課程名
昼間コース 副専門教育課程 コース別科目
授業科目名
離散の数理
Subject Name
Discrete Mathematics
単位数
2
必修・選択の別
選択
対象学科・学年
全学科 3年
開講時期
後期
授業方法
講義
担当教官
長谷川雄之(HASEGAWA,Yuji)
教官室番号
N464
連絡先(Tel)
0143-46-5805
連絡先(E-Mail)
yuji@mmm.muroran-it.ac.jp


シラバス

授業のねらい
4次以下の一般代数方程式には解の公式がある。5次以上の場合に「解の公式」が存在しないことがアーベル、ガロアにより示された(19世紀)。ここで展開された「ガロア理論」により代数学は大きく発展することとなる。この講義では、群(ぐん)・環(かん)・体(たい)といった代数系の入門から始めてガロア理論の初歩までを解説する。また、古代ギリシャ以来の難問であった3大作図不能問題や、正多角形の作図などについて触れる。
授業の目標
群、環、体などの代数系の初歩を理解し、計算ができる。有理数体の拡大体に関する計算ができる。有限体を理解し、四則演算が計算できる。有限体の拡大体を構成できる。簡単な例を題材に、ガロア理論の基本定理を理解する。代数方程式とどのように関連しているのか理解する。作図問題との関わりを理解する。
授業計画
体の理論
 1.有理数体、2次体
 2.有理数体の拡大体(1)
 3.有理数体の拡大体(2)
 4.体の拡大次数
 5.有限体
 6.有限体の拡大体
 7.中間試験
簡単な拡大体のガロア理論
 8.分解体
 9.同型写像
10.ガロア拡大
11.ガロア理論の基本定理
作図問題
12.ギリシャの3大作図不能問題(1)
13.ギリシャの3大作図不能問題(2)
14.正多角形の作図
15.その他の話題
★上記の順にならないこともある。
教科書及び教材
数理・情報系のための代数系の基礎
 寺田文行 著/サイエンス社/本体1380円+税
★前期科目「応用代数」と共通。
参考書
1.ガロア理論講義 足立恒雄、日本評論社
2.群の発見 原田耕一郎、岩波書店
成績評価方法
●1.成績
成績は以下の点数の合計で評価し、60点以上の者を合格とする。
 (1) 中間試験の得点×0.4【40点満点】
 (2) 定期試験の得点×0.4【40点満点】
 (3) 小テスト【20点満点】
小テストは1回または複数回実施するが、複数回実施の場合は合計点を20点満点で換算する。

●2.【重要】試験についての注意
小テストについては、事前に通知しないこともある。
中間試験・定期試験の無断欠席者は不可とする。
中間試験の日程は、講義時、ホームページ及び掲示板で事前に通知する。
中間試験は通常の講義時間外に行うこともある。
ホームページ及び掲示板に掲載される情報に常々注意を払うこと。
http://www.mmm.muroran-it.ac.jp/~yuji/lecture_info/

●3.講義および試験欠席の場合の扱い
病気・事故などやむを得ない場合に限り善後策を考慮する。欠席事由を証明するもの(診断書等)の提示を求める場合がある。
ただし、1週間以内に連絡なき場合は無断欠席として扱う。
なお、大学教務課あてにも欠席届を提出しておくこと。

単なる不注意による試験欠席については、追試験等は一切行わない。
また、レポート提出をもって試験の代用とすることはない。
履修条件等
2年次後期科目「線形空間」や前期科目「応用代数」をよく理解していること。そうでない場合、単位習得は現実的でない。

なお、過年度生は履修登録前に以下のことを確認すること:
 成績評価方法をよく読むこと。
 不可になっても、単位不足だからといって泣き言を言わないこと。
教官からのメッセージ
講義に関する最新の情報はN464前掲示板または下記URLを参照:

http://www.mmm.muroran-it.ac.jp/~yuji/lecture_info/
その他
2005年度後期オフィスアワー:
 火曜日15:30〜17:30