科目概要

対象年度
2005
教育課程名
昼間コース 副専門教育課程 コース別科目
授業科目名
水圏生物科学
Subject Name
Bioscience of Hydrosphere
単位数
2
必修・選択の別
選択
対象学科・学年
全学科 3年
開講時期
後期
授業方法
講義
担当教官
岡本 洋(OKAMOTO,Yoh)(応用化学科・生物工学講座) 
教官室番号
Y−305 
連絡先(Tel)
0143-46-5740
連絡先(E-Mail)
yoh@mmm.muroran-it.ac.jp


シラバス

授業のねらい
我々に身近な水は、分子レベルの目で見ると極めて 面白いふるまいをするめずらしい化合物である。生命環境としての水分子の役割について、分子レベルから太陽系の地球とその兄弟星の環境の違いまでを視野に入れて学ぶ。さらに地球温暖化などの環境問題の原点を水圏における物質とエネルギーの循環に探り、自然科学だけでは整理しきれない側面があることを認識するため、以下の目標を掲げる。 
授業の目標
1.水の性質を総合的に理解している。
 2.マクロな現象の規模をミクロなそれと相対化して把握できる。
 3.生命環境の背景を計量的に把握することができる。
授業計画
講義には主に教科書を使用。講義中に複数回小テストを行う予定であり,電卓や定規を用いた作図を要する問題も予想されます。 
第1週 水に関する科学の歴史(人は水をどの様に観てきたか)(教科書1第1章)
第2週 水をきれいにする方法の進化
第3週 生命環境としての水と地球(教科書1第3章、教科書2第1,2章)
第4週 水の化学的・物理的性質(教科書1第1章、教科書2第1章)
第5週 水に溶けるとはどういうことか・・水溶液の特徴・・(教科書1第2章)
第6週 溶けている物質によって水の性質が変わる(教科書1第2章)
第7週 生命と水(教科書1第3章、教科書2第1章)
第8週 細胞膜と脂質二重層(教科書1第3章)
第9週 DNAやタンパク質の構造と水の役割(教科書1第2,3章)
第10週 地球環境としての水と大気(教科書2第3章)
第11週 水の循環と鉱物の資源化(教科書2第4章) 
第12週 水の動きと物質及びエネルギーの動き(教科書2第4,7章)
第13週 地球温暖化の要因と未来(教科書2第7,8章)
第14週 海洋における炭素の動きと循環からみた地球環境(教科書2第9章)
第15週 まとめ
     定期試験
教科書及び教材
1. 上平恒 著「生命からみた水」(共立出版)定価(1300円+税)
2. 北野康 著「新版 水の科学」(NHKブックス)定価(950円) 
参考書
教科書と同程度の内容で化学の全容を把握する参考書として,
 伊勢村寿三著「水の話」(培風館)(図書館蔵書) ぜひ一読を勧める
教科書より高度な内容を詳細に解説した参考書として,
 田宮 他訳「ヴォート基礎生化学」(化学同人)(図書館蔵書)
 荒田洋治 著「水の書」(共立出版)(図書館蔵書)少し専門的だが魅力的内容
主に教科書の理解の助ける参考書として,
 大島泰郎 著「遥かなり地球外生命」(同文書院)(図書館蔵書)
 上平恒 著「生態系の水」(講談社サイエンティフィク)(図書館蔵書)
 加藤喜久雄 他著「21世紀の環境を考える」(日刊工業新聞社)
成績評価方法
60点以上を合格とする。成績は定期試験60%,小テスト40%の割合で評価する。不合格者にはレポートを課した後に一度だけ再試験を実施し,60点以上を合格とする。再試験に不合格の場合には再履修すること。定期試験受験資格として、実施小テストの70%以上の受験を条件とする。
履修条件等
(受講上の注意事項)基礎知識を再確認し、学力不足を感じたら復習して下さい。授業中に出題した問題,例題は十分に復習すること。
教官からのメッセージ
ミクロからマクロまで広い範囲の水に関するテーマを扱います。「何が問題か」「何を調べるべきか」を考えましょう。
オフィスアワーは月曜日12:30〜13:00,金曜日16:00〜17:00です。講義内容の質問に限らず,気軽に教員室を訪ねてください。
その他