授業のねらい |
有機汚染物質の発生源とその生成機構およびそれらの有機物質のヒトやその他の 哺乳動物における生物学的影響について学ぶ。 |
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授業の目標 |
1. 地球温暖化の現状とその原因を学び、温室効果ガスの発生源について理解 する。 2. フロンによるオゾン層の破壊のメカニズムを学び、生物体への影響を理解 する。 3. 光化学オキシダントの発生メカニズムとその発生源を学び、生物体への影 響とその対策を理解する。 4. ダイオキシン関連物質の種類と毒性、人体への影響などを学び、さらに環 境ホルモン物質についても学習し、現状と対策について理解する。 5. 発ガン性有機化合物の種類と毒性、並びにそれらの発生源を学び、生体内 におけるそれら物質によるガン発生のメカニズムを理解する。 6. エネルギー利用と地球環境破壊との関係を理解し、その対策としての世界 的な新エネルギー開発への動向について学ぶ。 |
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授業計画 |
授業は主にOHPを用い、補足説明は板書する。毎回授業の後半に配布した 用紙に、その日の授業内容を記載しレポートとして提出してもらう。 第 1週:概要 第 2週:地球温暖化(温室効果ガスと地球の温暖化の関係。地球環境におよぼす 影響) 第 3週:オゾンとフロンガス(大気圏の構造。オゾンの生成と性質) 第 4週:オゾンとフロンガス(フロンガスの製造と用途。フロンガスによるオゾ ン層の破壊のメカニズムとそれによる人体への影響。代替フロンガス) 第 5週:光化学オキシダント(定義と原因物質−気相有機汚染物質−の種類と発 生メカニズム) 第 6週:光化学オキシダント(気相有機汚染物質の発生源。現状と対策) 第 7週:ダイオキシン(定義と歴史的背景。ダイオキシン関連物質の種類と毒性 とその表示法) 第 8週:ダイオキシン(人体への影響。発生源と現状) 第 9週:ダイオキシン(傾向と対策。環境ホルモン物質について) 第10週:発ガン性化学物質(ガン発生の因子と多環式芳香族化合物(PAH)。歴 史的背景 第11週:発ガン性化学物質(主発生源としてのコールタールについて。PAHの 構造と毒性の関係。体内への摂取プロセスとその結果) 第12週:エネルギーと地球環境(エネルギー資源量と消費量の現状。地球環境へ の影響) 第13週:エネルギーと地球環境(新エネルギーの開発動向。太陽エネルギーの利 用) 第14週:エネルギーと地球環境(地熱エネルギー、および海洋エネルギーの利用) 第15週:予備日(総括) |
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教科書及び教材 |
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参考書 |
泉 邦彦 「恐るべきフロンガス汚染」 合同出版 綿貫礼子、河村 宏「毒物ダイオキシン」 技術と人間 石西 伸、児玉 泰 訳「環境汚染物質の生体への影響14 粒子状多環式有機物質」 東京化学同人 中島泰知、宗 森信 訳「環境汚染物質の生体への影12,13, 光化学オキシダント 上、下」東京化学同人 |
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成績評価方法 |
筆記試験は行わない。毎回提出してもらうレポートを100点満点で九段階に評価し その平均が60点以上を合格とする。不合格となった者でこの科目の単位を必要とする 者は再試験がないため再履修をしなければならない。 なお、授業に出席してもレポートを提出しなければ欠席扱いとなる。 |
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履修条件等 |
成績の評価方法から明らかなように、最低六割以上出席しレポートを必ず提出 しなければ、単位の取得は自動的に不可能となる。 |
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教官からのメッセージ |
講義中にその内容をノートに書き入れ、その上配布された用紙に再度転記するのは 二重手間で大変であろうと思うが、人間は何度も字を書くことによってその内容の一 部は必ず頭の中に残るものである。最近はワープロや携帯電話が必要以上に普及した ために自身で字を書く機会が少なくなり、したがって漢字を覚えられなくたっている 傾向があるので、それに対する一種の対策でもあると考えてもらいたい。 |
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その他 |
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