授業のねらい |
近代の日本文学作品で、作家が二十歳代前半の頃に書いた初期作品を中心に講義する。受講生と年齢や時代が少しでも近ければ作品が身近に感じられ、文学に親しむきっかけになるだろうと期待するからである。これまで、大江健三郎、三島由紀夫、太宰治、芥川龍之介、川端康成、志賀直哉、谷崎潤一郎などの作家の初期作品を講義してきたが、今年は太宰と中島敦の作品を扱う。 |
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授業の目標 |
文学史の概観的知識を持つ。また、文学作品の標準的な読解力、鑑賞力、批評力を養う。 |
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授業計画 |
1週目:日本文学史概観1(古代〜近世) 2週目:日本文学史概観2(近代) 3週目:太宰治『魚服記』読解1 4週目:太宰治『魚服記』読解2 5週目:太宰治『魚服記』読解3 6週目:太宰治『魚服記』読解4 7週目:太宰治『魚服記』まとめ1 8週目:太宰治『魚服記』まとめ2 9週目:中島敦『狐憑』読解1 10週目:中島敦『狐憑』読解2 11週目:中島敦『狐憑』読解3 12週目:中島敦『狐憑』読解4 13週目:中島敦『狐憑』まとめ1 14週目:中島敦『狐憑』まとめ2 15週目:授業補遺 |
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教科書及び教材 |
東郷克美・高橋広満編『近代小説〈異界〉を読む』(双文社出版)(定価2000円+税) その他の必要な資料は適宜プリントとして配布する。 |
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参考書 |
扱う対象は著名作家ばかりなので、参考書は多数あり、そのうちの何種類かは図書館にも所蔵されているはずである。『鑑賞○○講座』や『○○アルバム』『○○の世界』『○○読本』などと名の付く入門書で、その作家の全体像をある程度把握しておくことは有意義である。 |
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成績評価方法 |
出席率75%以上のものを対象とし、授業の内容に関する試験を行う。提出された答案の、漢字語句のひらがな表記や誤字脱字の有無、文字・文章表記の丁寧さ・正確さなどの度合いも、当然、評価に関係する。 不合格者には再試験を課すことを考えているが、作品を読んでいないことや授業を聞いていないことが明らかな、極端な低得点者は対象外とする。
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履修条件等 |
講義形式での授業は、受講者の意欲が必須である。授業の進行はほぼ予測がつくはずであるから、たとえば分からない語句は事前に調べておいたり、辞書を持参したりするなど、英語科目のような準備をして授業に臨んでほしい。日本の近・現代文学の作品ではあるが、当てて読ませるとテキストそのものが正確に読めない受講者が多いのは、まことに嘆かわしい。 |
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教員からのメッセージ |
一回限りの消費型読書から一歩踏み出す、いわば「繰り返しの読書」で得られるものは大きい。受講者が、テキスト収録の他の作品からでも、それぞれの愛読書や愛読作家を見いだすきっかけになればと願っている。 |
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その他 |
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