科目概要

対象年度
2005
教育課程名
昼間コース 主専門教育課程 学科別科目
授業科目名
分子分光学
Subject Name
Molecular Spectroscopy
単位数
2
必修・選択の別
選択
対象学科・学年
応用化学科 3年
開講時期
前期
授業方法
講義
担当教員
太田勝久(応用化学科・基礎化学講座)
教員室番号
H415
連絡先(Tel)
0143-46-5725
連絡先(E-Mail)


シラバス

授業のねらい
分子分光学は光と原子・分子の相互作用を対象とし、多様な化学現象を原子・分子を構成する電子や原子核の運動に基づいて研究する手法である。本講の前半では原子・分子の電子状態ついて、後半では分子中の他の自由度について講述する。
授業の目標
(1)原子・分子のどのような性質を分光学的に測定できるのか、
(2)また、そのような測定はなぜ可能なのか、
を量子論に基づいて理解することを最低の到達目標とする。
授業計画
第1週:多電子原子の電子状態 I
第2週:多電子原子の電子状態 II
第3週:軌道概念と独立粒子模型:Hartree-Fock 波動関数I
第4週:軌道概念と独立粒子模型:Hartree-Fock 波動関数II
第5週:電子スピンの導入  
第6週:Pauli の排他原理 I  
第7週:Pauli の排他原理 II
第8週:分子の電子状態:LCAO近似での分子軌道 
第9週:分子分光の基礎  
第10週:核と電子の運動の分離:Born-Oppenheimer 近似 I
第11週:核と電子の運動の分離:Born-Oppenheimer 近似 II
第12週:断熱ポテンシャル面 
第13週:分子の振動・回転運動の波動関数 I
第14週:分子の振動・回転運動の波動関数 II
第15週:温度の導入   
          定期試験
授業計画の進行は、内容の習熟度合い等により変更する場合がある。
教科書及び教材
この授業ではテキストは使用しない。
参考書
以下の参考書はすべて附属図書館にある。
(1)D. A. McQuarrie 著 ”Quantum Chemistry” University Science Books  
(2)マージナウ・マーフィー著/佐藤・国宗共訳「物理と化学のための数学 I」共立全書  
(3)ザボ・オストランド著/大野・阪井・望月共訳「新しい量子化学 上」東京大学出版会  
(4)ノックス著/中川・新妻・菊池・村田・小西共訳「分子統計熱力学入門」東京化学同人 
成績評価方法
定期試験にて評価を行う。再試験は行わない。
履修条件等
[重要注意事項]
(1)この講義「分子分光学」は「平成17年度前期応用化学科3年生」を対象として終了する。
(2)ただし、同名称「分子分光学」の講義が平成17年度後期から「応用化学科2年生」を対象として新たに始まる。しかしながら、その授業方式は教科書を用いるなど、大幅に変更するので再履修の場合は特に注意すること。
教員からのメッセージ
講義ノートの毎回の復習は必須である。質問は大いに歓迎する。
その他
オフィスアワーは金曜日の午前9時から午前10時である。