授業のねらい |
化学という学問は物質の性質や挙動を知り、化学反応が起こる可能性を知ることが大きな問題になる。化学反応の平衡を扱う学問は熱力学であるが、ここで扱う化学反応速度論は化学反応がどのように起こり、その速度が何によって決まるかを理論的に予測し、理論的に予測できない場合でもそれを実験的に知ろうとする。ここでは化学反応の起こる原理を反応論および反応速度論より概説する。 この科目は応用化学科の教育目標、B−1(専門的知識ー化学)、B−2(専門的知識ー化学工学)の達成に寄与する。 |
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授業の目標 |
化学反応速度論の基礎には熱化学および気体の分子運動論がある。講義15週の前半を使って熱化学と気体分子運動論に関連するところを講義する。具体的には1)熱化学、2)化学平衡、3)気体の物理的性質、4)分子運動論、5)ボルツマン分布について講義する。後半は、化学反応速度論であるが、具体的には6)反応速度式、7)反応速度定数、8)反応速度の温度依存性、9)一次反応速度式、10)反応速度と反応機構、11)定常状態法、12)単分子反応、13)酵素反応、14)表面反応、15)遷移状態理論等を理解することが出来るようにする。 |
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授業計画 |
第1週 熱化学(3章)
第2週 化学平衡(5章)
第3週 気体の物理的性質(1章)
第4週 分子運動論(2章)
第5週 ボルツルマン分布(2章)
第6週 反応速度式(15章)
第7週 反応速度定数(15章)
第8週 アレニウスの式(15章)
第9週 一次および2次反応速度式(15章)
第10週 反応速度と反応機構(15章)
第11週 定常状態法(15章)
第12週 単分子反応(15章)
第13週 酵素反応(15章)
第14週 表面反応(15章)
第15週 遷移状態理論(16章)
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教科書及び教材 |
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参考書 |
特に指定しないが、簡単な参考になる書籍は授業の進行で推薦する。 |
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成績評価方法 |
60点以上を合格とする。その成績は定期試験60%、小テスト40%の割で計算する。不合格者に対しては原則一度だけ再試験を行い60点以上で合格とする。 なお、定期試験受験資格者(成績評価対象者)として、10回以上の出席を条件とする。 |
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履修条件等 |
履修特に指定しないが、熱力学を履修していることが望ましい。 |
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教官からのメッセージ |
化学反応速度論は初歩的な数学ではあるが、数式の展開があるで数学を良く勉強しておくようにする。
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その他 |
毎回の授業では簡単な小テストを行うので計算機を持参すること。 |
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