科目概要

対象年度
2005
教育課程名
昼間コース 主専門教育課程 学科別科目
授業科目名
基礎有機化学
Subject Name
Basic Organic Chemistry
単位数
2
必修・選択の別
必修
対象学科・学年
応用化学科 1年
開講時期
前期
授業方法
講義
担当教官
松山 春男(MATSUYAMA, Haruo)(応用化学科・生物工学講座)
教官室番号
H−315
連絡先(Tel)
0143−46−5752
連絡先(E-Mail)
hmatsuya@mmm.muroran-it.ac.jp


シラバス

授業のねらい
 生物はすべて有機化合物でつくられており、生命や生きている物に興味をもつ人は誰でも有機化学の基礎を理解する必要がある。有機化学は炭素化合物の研究を行う分野であり、この講義を通して有機化学の基礎的概念を習得する。
 この科目は、応用化学科の教育目標、A(基礎的知識)、B−1(
専門的知識ー化学)の達成に寄与する。
授業の目標
1.原子の構造と化学結合の概念を理解できる。
2.結合の極性、有機化合物の酸性度および塩基性度について理解でき
  る。
3.アルカンおよびシクロアルカンの性質、それらの分子中の原子の空
  間配列(立体化学)と化学的な挙動を理解できる。
4.有機化学反応がどのようにして起こるのか、基礎的概念を理解でき
  る。
授業計画
 講義には主に教科書を使用し、板書型式で行う。講義中に例題および本文中の問題を中心とした演習を行う。アルカンおよびシクロアルカン分子中の原子の空間配列(立体化学)と化学的な挙動を理解するために分子模型を必ず毎回用意すること。

第1週  有機化学とは(高校の復習および教科書1章)
         光る化学反応、好ましい香りのする有機化合物を体験しよう

第2週  原子の構造と軌道(高校の復習および教科書1章)

第3週  化学結合と分子軌道(高校の復習および教科書1章)
     分子模型を組み立てよう

第4週  共有結合のメタン、エチレン、アセチレンの構造(1章)
     正四面体、平面、直線構造はどのようにして説明できるか

第5週  極性共有結合とは何か、電気陰性度の考え方(2章)

第6週  酸と塩基の強さは、どの様に決まるか(2章)

第7週  中間試験(1〜2章が範囲)

第8週  有機化合物の性質:官能基とは何か(3章)

第9週  アルカンとシクロアルカンの性質(3章)

第10週 アルカンとシクロアルカンの立体化学(I)(4章)
     炭素ー炭素の単結合は自由に回転できるのか

第11週 アルカンとシクロアルカンの立体化学(II)(4章)
     環状化合物では炭素ー炭素の単結合の回転が束縛される

第12週 シクロアルカンの立体化学(4章)
     同じ空間に二つの原子が存在しようとしたら、何が起こるか

第13週 有機反応の種類:4つのタイプの反応とは(5章)

第14週 極性反応とその機構:アルケンへの付加反応(5章)

第15週 反応速度とエネルギー変化(5章)
     有機反応のまとめ

     定期試験(1〜4章が範囲)
教科書及び教材
JOHN McMURRY著(伊東椒、児玉三明、荻野敏夫、深沢義正、通元夫訳)
「マクマリー有機化学(上、中、下)」東京化学同人、(上)4,725円、(中)4,620円、(下)4,620円

HGS分子模型C型セット、丸善、4,000円+税
参考書
教科書と同程度の内容で有機化学の全容を把握する参考書として、
H.ハート、L.E.クレーン、D.J.ハート共著(秋葉欣哉、奥 彬共訳)「ハート有機化学」培風館 4,000+税(附属図書館蔵)
成績評価方法
 成績は中間試験(30%)および定期試験(70%)で評価する。10回以上出席した履修者のみを評価の対象とする。不合格者にはレポートを課した後に一度だけ再試験を実施し、60点以上を合格とする。再試験に不合格の場合には再履修すること。  
 10回以上出席した履修者のみを評価の対象とする。
履修条件等
 分子模型を必ず毎回用意すること。
 授業中に出題した問題、例題は十分に復習すること。
教官からのメッセージ
 講義内容の質問に限らず、気軽に研究室を訪問してください。
その他