科目概要

対象年度
2005
教育課程名
昼間コース 主専門教育課程 学科別科目
授業科目名
材料強度学
Subject Name
Strength of Metallic Materials
単位数
2
必修・選択の別
選択
対象学科・学年
材料物性工学科 3年
開講時期
前期
授業方法
講義
担当教員
幸野 豊(KOHNO, Yutaka)(材料物性工学科・材料設計工学講座)
教員室番号
K-505
連絡先(Tel)
0143-46-5660
連絡先(E-Mail)
kohno@mmm.muroran-it.ac.jp
オフィスアワーズ: 火曜日 15時〜18時


シラバス

授業のねらい
材料の塑性変形を微視的観点から理解するため、格子欠陥とくに転位についての基礎を学び、材料の強度を支配する機構を理解する。具体的には、転位の構造と運動、転位の応力場とエネルギー、転位間の相互作用、転位と他の格子欠陥との相互作用、材料の強化機構等について学ぶ。
授業の目標
1.金属材料の変形過程に関する現象や用語を理解し、使用することができる。
2.転位の諸性質について理解し、材料強度の主要因子や破壊機構、高温強度等について転位論に基づいた評価が出来る。
3.材料の微細組織と転位の運動との関係を理解し材料強化の機構を知るとともに、実用材料への応用例を理解する。
授業計画
第1週  イントロダクション。ビデオ「生きている金属」映写。
第2週  単軸荷重下での応力―歪み関係。
第3週  理論強度と転位。転位の形状とバーガースベクトル。
第4週  転位のエネルギーと安定バーガースベクトル。
第5週  すべり面とすべり系。転位の運動と塑性変形の関係。
第6週  転位の増殖。結晶における種々の変形様式。
第7週  降伏現象。降伏の転位論。
第8週  材料の強化機構(1)
第9週  材料の強化機構(2)。
第10週 加工硬化と回復。
第11週 高温での変形機構。
第12週 破壊機構。
第13週 金属の冷間加工、再結晶および熱間加工。
第14週 析出硬化。
第15週 材料の熱処理と微細組織および強度。
教科書及び教材
C.R.バレット、W.D.ニックス、A.S.テーテルマン共著、岡村弘之、井形直弘、堂山昌男共訳、材料科学2「材料の強度特性」培風館 定価(2500円+税)。
参考書
W.D.キャリスター著、入戸野修監訳、材料の科学と工学2「金属材料の力学的性質」培風館 定価(2400円+税)
木村宏 著「改訂 材料強度の考え方」アグネ技術センター 定価(4500円+税)
加藤雅治 著「入門転位論」裳華房 定価(2600円+税)
成績評価方法
60点以上を合格とする。定期試験とレポート(随時)を総合して評価する(定期試験60%、レポート40%の割合で評価)。不合格者には一度だけ再試験を実施し、60点以上を合格とする。再試験に不合格の場合には再履修すること。
履修条件等
応力や歪み、結晶構造についての基礎知識を有していること。
教員からのメッセージ
わかり易い教科書を選定している。概ね教科書の構成に従って講義をすすめるので毎回充分な予習を行ったうえで講義に望むこと。
その他
随時使用するViewGraphは、使用後一定期間ホームページ上に掲載するので参考にすること。閲覧方法は講義時に紹介する。