授業のねらい |
物質を構成する原子や分子などの振る舞いを記述する基本法則を学び,ミクロな視点から物質を理解する基本的な考え方を身に付ける。 |
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授業の目標 |
(1)量子論を復習し,簡単な系についてシュレーディンガー方程式を解けるようにする。 (2)水素原子の量子力学的取り扱い方法を学び,原子の電子構造とスペクトルの関係を理解する。 (3)原子どうしを結び付ける化学結合の起源を理解し,簡単な分子の構造を考察できるようにする。 (4)物質の対称性とその表現法を学び,対称性の簡単な応用ができるようにする。 |
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授業計画 |
週 授業内容 教科書の章 1 量子論の復習(1) 第11章 2 量子論の復習(2) 第12章 3 量子論の復習(3) 第12章 4 水素類似原子の構造とスペクトル(1) 第13章 5 水素類似原子の構造とスペクトル(2) 第13章 6 水素類似原子の構造とスペクトル(3) 第13章 7 多電子原子の構造 第13章 8 複雑な原子のスペクトル 第13章 9 原子価結合法 第14章 10 分子軌道法(1) 第14章 11 分子軌道法(2) 第14章 12 多原子分子の分子オービタル(1) 第14章 13 多原子分子の分子オービタル(2) 第14章 14 物体の対称要素 第15章 15 指標表 第15章 |
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教科書及び教材 |
P.W.Atkins著 千原秀昭・中村亘男訳 「アトキンス 物理化学 上 第6版」(東京化学同人) |
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参考書 |
小出昭一郎 著「物理学(三訂版)第9章」(裳華房) 片山泰久 著「量子力学の世界」(講談社ブルーバックス) 平山令明 著「実践量子化学入門」(同上) |
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成績評価方法 |
授業の理解のため、毎回小テストを行う。この結果を40点満点、定期試験の結果を60点満点とし、合計60点以上を合格とする。不合格者にはレポートを課した後に一度だけ再試験を行う。再試験不合格者は再履修すること。また,病気などで試験を受験できなかった学生に対しては,追試験を行う。 |
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履修条件等 |
材料物性工学科の『量子論』またはこれと同等な科目を履修していることが望ましい。 |
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教員からのメッセージ |
原子や分子などのミクロな世界の振る舞いを記述する量子論・量子力学は物質を理解する基本である。内容は難しいが,演習や関連する話題を取り入れて理解を助けるようにする。また、「トンネル顕微鏡」や「ナノテクノロジー」など,量子力学の応用例も紹介する。 |
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その他 |
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