授業のねらい |
無機化学は有機化合物を除くあらゆる物質およびそれを構成する元素の構造、反応、物性を扱う学問分野である。無機化学の面白さは、物質を構成する個々の元素が有する個性と、様々な元素どうしが形成する化学結合の多様性、および化学結合に基づいて化合物が示す独特の構造、反応性ならびに物性にあると言える。本講では、退屈で難解な無機化学の講義は避け、最近の無機化学の応用、たとえば超伝導、光物性、新しい固体の合成法、誘電体や半導体などの電気特性、さらには今日重要になっている生命および環境との関連などの先端分野に触れながら、基本的な事項を平易にわかりやすく講義する。
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授業の目標 |
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授業計画 |
第1週 同位体と原子量 第2週 元素の電子配置と周期性の起源 第3週 元素の一般的性質と周期性 (1)原子の大きさ(スレーター則、原子半径とイオン半径) 第4週 (2)イオン化エネルギーと電子親和力 第5週 (3)電気陰性度 第6週 共有結合と簡単な分子軌道法 第7週 イオン性固体と金属 (1)イオン結合と格子エネルギー 第8週 (2)イオン結合と共有結合(ファヤンス則) 第9週 (3)金属および金属元素の定義 第10週 水素結合 第11週 典型元素の化学 (1)s−ブロック元素 第12週 (2)p−ブロック元素 第13週 非金属元素の化学 第14週 遷移金属の化学 (1)d−ブロック元素 第15週 (2)f−ブロック元素
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教科書及び教材 |
「基本無機化学」萩野 博、飛田博実、岡崎雅明著 (東京化学同人)
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参考書 |
(1)「基礎無機化学」J.D.Lee 著 浜口 博 訳 (東京化学同人) (2) 第2版「無機化学概論」小倉興太郎著 (丸善) (3)「無機化学-その現代的アプローチ-」平尾一之、田中勝久、中平 敦著 (東京化学同人)
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成績評価方法 |
演習を課して理解度を確かめながら講義を進める。また、成績は毎回の演習(20%)、定期試験(80%)から評価する。
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履修条件等 |
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教員からのメッセージ |
新元素の発見や今日重要になっている環境との関連などの先端分野に触れながら、基本的な事項を平易にわかりやすく講義する。
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その他 |
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