科目概要

対象年度
2005
教育課程名
昼間コース 主専門教育課程 学科別科目
授業科目名
熱力学演習
Subject Name
Exercises in Thermodynamics
単位数
1
必修・選択の別
必修
対象学科・学年
材料物性工学科 1年
開講時期
前期
授業方法
演習
担当教員
平井 伸治、近澤 進、佐伯 功、戎 修二
教員室番号
K-204(平井)、K-602(近澤)、K-609(佐伯) 、K-604(戎)
連絡先(Tel)
46-5636(平井)、46-5618(近澤)、46-5634(佐伯) 、46-5620(戎)
連絡先(E-Mail)
hirai@mmm.muroran-it.ac.jp(平井)、chika@mmm.muroran-it.ac.jp(近澤)、isaos@mmm.muroran-it.ac.jp(佐伯)、ebisu@mmm.muroran-it.ac.jp(戎)


シラバス

授業のねらい
 熱力学の基本事項を十分に理解し、材料の物理化学的変化に関連した課題を解くことが出来るようになるためには演習が不可欠である。熱力学には温度、圧力、体積と言った比較的理解しやすい変数に加え、新たな種々の概念が導入されている。本演習では熱力学の講義で習得した熱力学第一法則までの基礎的な概念や定義を、さらに十分な演習により体得することを目的とする。
授業の目標
1 演習課題の解答により、熱力学で使用する物理量の意味を理解し、系の物理化学的な変化を数式を用いて表現することができる。
2 状態量と非状態量の違いを、完全微分と不完全微分の概念に結びつけて理解することができる。
3 熱力学特性関数と測定可能な物理量を関係付けることの有用性を理解し、偏導関数の習熟により、関係式を自ら導出することができる。
4 気体のふるまいを題材とした課題を解き、エネルギーと仕事の関係を理解する。
5 エンタルピーの概念と加算性について、課題の解答を通して体得する。
授業計画
 授業の前半では、高校で習得した数学の復習から始めて熱力学で頻繁に使用する偏微分の導入をおこない、偏導関数の変換に習熟し、熱力学特性関数と測定可能な物理量の関係式を導出することができるようになることを目指す。後半では、教科書中第1章「気体の性質」から第3章「第一法則:方法論」までの範囲内で熱力学の講義に沿って演習を行う。

1 三角関数・弧度法の復習
2 指数関数、対数関数の復習
3 複素数、自然対数の復習
4 微分法の復習と微分、全微分の概念
5 偏微分法の導入-
6 完全微分と不完全微分(状態量と非状態量)
7 偏導関数間の諸関係式
8 モル分率と分圧の計算
9 ファンデルワールスの状態方程式の応用
10 エンタルピー変化の計算
11 Hessの法則およびBorn-Haberサイクルの応用
12 Kirchhoffの法則の応用
13 内部エネルギー変化の計算
14 気体の膨張率の計算
15 等温圧縮率の応用
16 定容比熱と定圧比熱の関係
17 断熱膨張での仕事の計算並びに圧力変化の計算
教科書及び教材
教科書:P.W.Atkins著 千原秀昭・中村亘男訳
「アトキンス 物理化学 上(第6版)」(東京化学同人)
(第1章〜第3章)
参考書
成績評価方法
出席要件:60%以上出席すること(すなわち15回のうち9回以上)
採点方式:毎回課す課題を合計し、総合点が60点以上を合格とする。
試験:行わない。なお、不合格者は再履修をしてもらい、その際、前年度以前の出席履歴はいっさい持ち越されません。
履修条件等
初年度科目、必修科目で人数が多いため、他科からの履修はご遠慮ください。
教員からのメッセージ
毎回課す課題の範囲は授業の内容とするので、遅刻や欠席をしないよう注意すること。評価方法を見ておわかりのように、毎回の努力が結果を生みます。
出席要件60%とは「病気やクラブ、就職活動等で欠席することもありうるので、その点考慮する」という意味です。いかなる理由によっても7回以上の欠席によって即再履修となりますので注意。
成績評価は厳格に行います。
メールでの質問は歓迎します。来室してくれればより詳細に質問に答えます。ただしメールにてアポイントメントをとってから来室するルールを守って下さい。
その他