科目概要

対象年度
2005
教育課程名
昼間コース 主専門教育課程 学科別科目
授業科目名
デジタル信号処理
Subject Name
Digital Signal Processing
単位数
2
必修・選択の別
選択
対象学科・学年
電気電子工学科 3年
開講時期
後期
授業方法
講義
担当教官
加野 裕
教官室番号
Y208
連絡先(Tel)
0143-46-5537
連絡先(E-Mail)
h-kano@mmm.muroran-it.ac.jp


シラバス

授業のねらい
CDでもMDでもMP3でも電話でも、TVさえも今ではデジタル信号として処理している。音声や映像のアナログ信号をデジタル信号に変換し処理する技術は、電子工学の基本的な技術となった。この講義では、アナログ信号をデジタル信号に変換し、アナログ信号として要求される加工を演算処理により行い、再びアナログ信号に変換する手法を学習する。
授業の目標
この技術にはいくつかの重要な概念を知る必要がある。その第一は、アナログ信号の持っている情報のうち、必要な情報をなくさないでデジタル信号に変換する技術・サンプリング理論である。第二は、アナログ信号に求められる信号処理をいかにしたらデジタル演算で実現できるかの設計理論・フィルター理論、それにこれらの基礎となる時間空間と周波数空間での信号の取り扱い方である。授業ではフーリエ変換、ラプラス変換、Z変換などの概念を獲得し、この考えに乗っ取って上記の信号処理手法を理解できるようになる事を目指す。
授業計画
授業は次のような予定にしたがい講義形式で進める、区切りごとに小テストを行う。

第1週:イントロダクション。 
第2〜4週:時間空間と周波数空間。フーリエ変換とその意味を理解する 
第5〜7週:離散時間信号とその解析。デジタル計算でフーリエ変換する 
     と何がおこるかを学習。フーリエ級数とフーリエ積分の違い 
     を学習する。 
第8〜11週:サンプリングと窓。アナログ信号をサンプリングする事によ 
     りデータの持つ情報は一部失われる。必要な情報が失われな 
     いようにするにする為に必要な事項を学習する。また、実際 
     にフーリエ変換を適用したとき、理論では可能な無限の積分 
     は不可能になる。この時必要な手法の窓を学習する。 
第12〜 :フィルタとデジタル演算。これらの学習からデジタル信号処 
     理により必要なフィルターを実現するための手法を学習する
教科書及び教材
浜田 望:よくわかる信号処理、オーム社
参考書
南 茂夫:科学計測のための波形データ処理、CQ出版 
江原義郎:ユーザーズ デジタル信号処理、東京電機大学出版会 
C.Marven & G.Ewers/山口博久訳:デジタル信号処理の基礎、丸善株式会社
成績評価方法
60点以上を合格とする。その成績は、定期試験週間に行う期末試験(70%)と小テスト(又はレポート)(30%)により評価する。
履修条件等
基礎電気回路、電気回路1、プログラミング1,2を履修しているかまたは同等以上の知識を有する事。
教官からのメッセージ
休まないこと。休むと点数が不足し再履修に繋がる。また、覚えるのではなく理解するように、式がどう言う意味を持っているかをよく考える事。
その他
この科目は,電気電子工学科の学習目標の中で,B(電気電子工学分野の技術の基礎となる知識を習得する)に該当する.