科目概要

対象年度
2005
教育課程名
昼間コース 主専門教育課程 学科別科目
授業科目名
システム制御工学
Subject Name
System Control Engineering
単位数
2
必修・選択の別
選択
対象学科・学年
電気電子工学科 3年
開講時期
後期
授業方法
講義
担当教官
川口秀樹 (KAWAGUCHI,Hideki)
教官室番号
A133
連絡先(Tel)
0143-46-5510
連絡先(E-Mail)
kawa@mmm.muroran-it.ac.jp


シラバス

授業のねらい
対象とする系を、入力と出力の関係・伝達関数でモデル化し、制御する方式を体系化したものが古典制御理論であるとすると、入出力変数に加え、系の内部変数・状態変数をベースにモデル化し制御方法を論じる学問体系を現代制御理論という。 本授業では,現代制御理論に基づく系の記述方法、安定性や解のふるまい、さらに、安定化法について、例題を通して修得する。
授業の目標
1. 制御したい具体的な系が与えられたとき、適切に状態変数を設定し、状態・出力方程式を構成し、系をモデル化することができる。
2. 状態・出力方程式により記述された系を、伝達関数、ブロック線図、状態変数線図など、他の記述方法に変換できるなど、系の性質を多面的に捕らえることができる。
3. 状態・出力方程式でモデル化した系の安定性、可制御性、可観測性などの系のふるまいを判定することができる。
4. モデル化した系が不安定な場合、系を安定化するための制御系を設計を行うことができる。
授業計画
1. 数学的準備(2週)
  線型代数と座標変換
2. 古典制御理論(1週)
  伝達関数、ブロック線図、周波数応答、フィードバック制御と安定性
3. 状態方程式と出力方程式(3週)
  状態・出力方程式、状態方程式−微分方程式−ブロック線図の関係、状態変数線図
4. 安定性の理論(2週)
  対角正準形式、モード変換、安定性と固有値、安定判別法
5. 可制御性と可観測性(3週)
  可制御性、可観測性、伝達関数の極−零点消去
6. 安定化の理論(2週)
  レギュレータ、オブザーバ
7. サーボ系の設計(1週)
教科書及び教材
1. 中野、美多 著「制御基礎理論[古典から現代まで]」昭晃堂 定価(2,600 円+税)(図書館に4冊所蔵あり)
参考書
1. 小郷、美多 著「システム制御理論入門」実教出版社 定価(2,200 円+税)(図書館に2冊所蔵あり)
成績評価方法
中間試験(40点満点),定期試験(60点満点)の合計で, 60 点以上を合格とする。 
但し、授業の 2/3 以上の出席者のみ受験資格を有するものとする。
履修条件等
制御工学の内容を理解していることが望ましい。
教官からのメッセージ
本科目は、暗記的な要素はほとんどなく、体系的な理解を要し、すべて前の授業からの積み重ね
である。 授業に出席し積極的に不明なところを質問するなど、その都度その都度、授業内容を
理解しておくこと。
その他
この科目は、当学科の学習目標のうち、
B「電気電子工学分野の技術の基礎となる知識を習得する」
に主体的に関連する。