授業のねらい |
電磁気学I,IIの知識を基に、時間的に変動する電界と磁界はマクスウェルの方程式によって結ばれること、その結論として電磁波が得られることを学ぶ。マクスウェルの方程式の簡単な解として平面波の例を取り挙げ、電磁波伝搬の基本的な考え方と基礎事項を習得する。 |
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授業の目標 |
1.変動する電磁場の基本法則について理解を深める 2.マクスウェルの方程式の簡単な解として平面波について学ぶ 3.電磁波の基本的な考え方と基礎事項を習得する 4.電磁波の境界値問題として平面波の反射と屈折の問題を取り上げる 5.電磁波の応用について、幾つかの具体例をみていく
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授業計画 |
1.電磁界を支配する法則(アンペアの法則、ファラデーの法則とマクスウェルの方程式の関係)、境界条件など 2.マクスウェルの方程式の簡単な解として平面波の性質、基本的事項(ポインティングベクトル、偏波、位相速度と群速度)など 3.平面波の反射と屈折(完全導体面による反射、2種媒質の平面境界における反射と屈折、ブルースター角、表皮の深さ、エバネッセント波) 4.異方性媒質中の電磁波(結晶中の光の伝搬、正常波(常光線)と異常波(異常光線)、複屈折、電気光学効果、フェライトとファラデー効果) 5.電磁波の分類と応用の具体例(陸上、衛星、移動体などの各種通信、レーダ、GPS(Global Positioning System)などの測位システム) |
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教科書及び教材 |
稲垣直樹著「電気・電子学生のための電磁波工学」丸善(株)(ISBN4-621-02485-X)、2,500円+税
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参考書 |
後藤尚久、新井宏之共著「電波工学」昭晃堂(ISBN4-7856-0109-4)、2,600円+税 山下榮吉編著「応用電磁波工学」電子・情報基礎シリーズ3、近代科学社(ISBN4-7649-2505-2)、3,900円
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成績評価方法 |
定期試験を主体(80%)に、レポート、小テスト(中間テスト)の結果(20%)を加味して評価する(試験では自筆ノート、返却レポートの持込を許可する)。原則として再試験は行わない。不合格者は再履修すること。 |
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履修条件等 |
基礎電磁気学、電磁気学I,IIは履修済みであることが望ましいが、本講義でもベクトル解析の復習から始めて、電磁界を支配する法則を整理する。 |
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教員からのメッセージ |
電磁波工学の魅力はマクスウェルの方程式によってすべての現象が説明されるという単純さにある。このことに気が付けば、電磁気学IIIは大変取扱いの易しい科目である。
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その他 |
学習目標との関連 A.自然現象を理解するための基礎となる数学・物理学の知識を習得する B. 電気電子工学分野の技術の基礎となる知識を習得する に主に関連する
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