授業のねらい |
近年のソフトウェア産業の発達に伴い、プログラムをそのまま扱う機会が少なくなりつつある。しかし、工学の分野では、コンピュータに関する知識、プログラミングおよびアルゴリズムに関する知識はますます重要になり、必要不可欠と言わざるを得ない。それは、工学分野で扱う問題の性質上、独自のプログラムを作成する必要が多々あることや、既存のソフトウェアの理解、正しい利用のために重要だからである。この授業では、コンピュータ内部でのデータ処理体系を意識しながら、プログラミング言語(C言語)の学習を通して、プログラミングおよびその基礎となる幾つかのアルゴリズムの習得を目指す。 また、情報工学科が提示する学習目標「情報技術者」の要素である情報基礎、コンピュータ・サイエンス(CS)が涵養される。
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授業の目標 |
1.与えられた課題に対する基本的なアルゴリズムを選定し、日本語、PADでプログラムを記述できる。 2.C言語の基礎を理解し、アルゴリズムに沿ってプログラミングができる。 |
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授業計画 |
1週目:基本的なC言語の規則 2週目:数の変換と平方根のアルゴリズム 3−4週目:反復とニュートン法のアルゴリズム 5−6週目:配列、プリプロセッサとソートのアルゴリズム 7−8週目:関数と再帰、記憶クラスと数値積分のアルゴリズム 9−11週目:ポインタ、多次元配列とマトリクス計算、連立一次方程式の数値解法 12週目:文字と文字列 13週目:構造体とオブジェクト指向言語の基礎 14週目:ビット処理 15週目:ファイルの入出力 |
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教科書及び教材 |
「やさしく学べるC言語入門−基礎から数値計算入門まで−」、皆本晃弥著、サイエンス社(2005)、本体価格2,400円を教科書とする。 この他、授業中に資料を配布する。 |
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参考書 |
(1)B.W.カーニハン、D.M.リッチー著、石田晴久訳 「プログラミング言語C第2版」共立出版(1992) (2)石田晴久著「岩波コンピュータサイエンスCプログラミング」岩波書店(1990) (3)服部雄一著「PADプログラミング入門」啓学出版(1991) (4)吉村賢治著「C言語によるプログラミング入門(第2版)」昭晃堂(1993) (5)阿曽弘具編著「Cによる情報処理入門」昭晃堂(1997) (6)W.H. Press et al 著、丹慶ほか訳「ニューメリカルレシピ・イン・シー」技術評論社(2003) (7)ハーバート・シルト著、「独習C」第3版、翔泳社(2002) この他、C言語に関する図書は多数出版されているので、参考にされたい。 |
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成績評価方法 |
授業中の提出課題、レポート課題の配点を30点とし、定期試験(配点100点)の点数と合わせて60点以上を合格とする。 |
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履修条件等 |
「情報工学プレゼミナール」を履修し、1)計算機システムの基礎、2)コンピュータの構成とCPUの基本動作、3)数値や文字の表現と演算方法、4)OSの働き、5)プログラミング言語とアルゴリズムの表現、を習得済みであることを前提にする。 |
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教官からのメッセージ |
原則として、欠席は認めない。どうしても欠席せざるを得ない場合は、事前に担当教員へ連絡すること。補講等を行う。 |
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その他 |
(他の科目との関連): 「情報工学演習B、C」ではこの授業で学習した内容を基に、実際にコンピュータ上で演習する。更に、本科目は「言語処理系論」、「ソフトウェア工学」をはじめ、「データ構造とアルゴリズム」、「オペレーティングシステム」等の多くの情報工学科の科目の基礎に位置づく。 |
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