科目概要

対象年度
2005
教育課程名
昼間コース 主専門教育課程 学科別科目
授業科目名
飛行力学
Subject Name
Aeronautical and Astronautical Flight Mechanics
単位数
2
必修・選択の別
選択
対象学科・学年
機械システム工学科 4年
開講時期
前期
授業方法
講義
担当教員
溝端一秀 (機械システム工学科・航空基礎工学講座)
教員室番号
B-221
Office Hours: Monday 15:00-17:00
連絡先(Tel)
外線からは0143-46-5368、内線からは5368(いずれもファックス兼)
連絡先(E-Mail)
mizobata@parakeet.mech.muroran-it.ac.jp
(常時多忙のため教員室に居ないことが多くて済みません。留守の場合はe-mailで連絡ください。)


シラバス

授業のねらい
固体翼航空機(いわゆる飛行機)はどのようなメカニズムで飛行するのか、その性能はどのように評価されるのか、さらに人工衛星や宇宙船の飛行軌道はどのように設計されるか、等についての基礎事項を講述する。 
授業の目標
1) 飛行機の各種飛行性能をおおまかに推算できるようになる。
2) 惑星間飛行経路の概略を設計できるようになる。
授業計画
1.翼および胴体の空気力学 
 1−1.揚力・抗力の発生メカニズム
 1−2.寄生抗力と誘導抗力
2.飛行機の飛行メカニズムと性能
 2−1.水平飛行性能と必要推力・利用可能推力
 2−2.水平飛行性能と必要パワー・利用可能パワー
 2−3.上昇・降下性能
 2−4.航続距離・航続時間
 2−5.離陸性能・着陸性能
 2−6.旋回性能
3.飛行機の安定性(定性的理解にとどめる)
 3−1.縦方向の釣り合いと静安定
 3−2.方向と横揺れの静安定 
4.宇宙航行力学
 4−1.二体問題と軌道方程式
 4−2.軌道間遷移
 4−3.影響圏と惑星間飛行 
教科書及び教材
牧野光雄、「航空力学の基礎」(第2版)、産業図書、1989、主に第5章および第6章。
(ほかの科目の教科書としても指定されていますので、殆どの皆さんはすでに購入済みと思います。未購入の諸君はこの際是非とも購入しましょう。) 

そのほか自作資料を配付します。
参考書
1) John D. Anderson, Jr., “Introduction to Flight” 3rd edition, McGraw-Hill, 1989.
2) 室津義定、「宇宙航行力学」、共立出版、1993
3) 冨田信之、「宇宙システム入門」、東京大学出版会、1993
いずれも図書館にあります。
成績評価方法
成績評価は、レポート(20%)および試験(80%)によって行い、総得点60点以上を合格とします。
出席はあまり取りませんが、単位取得・高成績獲得の早道は「真面目に出席」する事です。
(完結した内容の教科書・参考書があまりありませんので、自学自習はお勧めできません。) 
履修条件等
「機械力学」、「流体力学1」、「流体力学2」の単位を取得済みであることを要す。また、「空気力学」および「推進工学」の単位を取得済みであることが望ましい。
平成13年度以前入学者については、「機械力学」、「流体力学1」、「流体力学2」、「気体力学」の単位を取得済みであることを要す。また、「高速空気力学」および「推進工学」の単位を取得済みであることが望ましい。
教員からのメッセージ
飛行機や宇宙船の飛行メカニズムの初歩を講述します。実在の飛行機の飛行性能を概略計算したり、地球から他の惑星まで宇宙船を飛ばすための飛行経路を概略設計したりできるようになることを目指します。航空宇宙工学を学ぼうとする諸君にとっては、是非とも修得すべき教科目ですので、奮って受講して下さい。
その他
<学科の学習・教育目標との対応>
(A)-2 数学基礎とその応用能力
(A)-4 機械システム工学に関する知識と、それらを問題解決に応用できる能力

<JABEEの学習・教育目標との関連>
(d)-(2) 機械工学の主要分野のうち各プログラムが重要と考える分野に関する知識と、それらを問題解決に応用できる能力

<科目間の連携>
●履修要件:上記「履修条件等」に記してある.
●この科目を必要とする科目:
 航空宇宙機設計法
●この科目に関連する科目:
 機械力学、流体力学1、流体力学2、空気力学、および推進工学
 平成13年度以前入学者については、機械力学、流体力学1、流体力学2、気体力学、高速空気力学、および推進工学