授業のねらい |
空気力学、推進工学、および軽構造工学で学んだ知識を応用して、実際的かつ比較的簡単な空気流れ、推進器、軽量構造の特性・性能を推算する手法や、基本的な飛行機を設計する手法を、演習を通して修得する。 |
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授業の目標 |
1.航空宇宙システムの性能推算に有用な基礎的数値解析手法を使えるようになる。 2.高速空気流の特性を概略推算できるようになる。 3.航空宇宙用推進器の性能を概略推算できるようになる。 4.航空宇宙機用軽量構造の強度を概略推算できるようになる。 5.亜音速飛行機の機体の構成および形状を概略設計できるようになる。 |
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授業計画 |
1.数値解析法(齊藤・溝端) 1−1.UNIXシステムの基礎1 1−2.UNIXシステムの基礎2 1−3.代数方程式の解法 1−4.配列の利用、連立一次方程式の解法 1−5.常微分方程式の解法 2.圧縮性流体力学・空気力学演習(杉山・湊) 2−1.準一次元理論による超音速風洞の設計計算 2−2.特性曲線法による二次元ノズルの設計計算 3.熱力学・推進工学演習(棚次・湊) 3−1.ロケットエンジンの性能推算 3−2.ジェットエンジンの性能推算 4.構造力学演習(世利・境) 4−1.単純曲げ理論による薄肉構造の強度推算 4−2.剪断場理論による薄肉構造の強度推算 5.亜音速飛行機の設計(溝端) 5−1.飛行機の空力設計1(翼型、翼平面形、翼面荷重) 5−2.飛行機の空力設計2(主翼・副翼の配置と姿勢安定) 5−3.飛行機の空力設計3(機体の形状・諸元の計画・評価) 5−4.飛行機の空力設計4(同上)
5−1,5−2,1−1,1−2,1−3,1−4,1−5,2−1,3−1,4−1,5−3,2−2,3−2,4−2,5−4、の順に進める。 |
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教科書及び教材 |
1.浦昭二「FORTRAN77入門」(培風館), ISBN:4563013587, (1990/09) (定価1,500円+税). 2.必要に応じて資料を配付する。 |
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参考書 |
すべて図書館に所蔵している。 1.伊理正夫ほか「数値計算の常識」(共立出版), ISBN:4320013433, (1985/05)(定価2,400円+税)。 2.A. H. Shapiro, The Dynamics and Thermodynamics of Compressible Fluid Flow, Krieger Pub Co, ISBN:0898745667, (1983/06)(定価4,880円+税). 3.J. D. Anderson, Jr., Fundamentals of Aerodynamics, McGraw-Hill Education (ISE Editions), ISBN:0071181466, (2001/05/01)(定価8,860円+税). 4.木村逸郎「ロケット工学」(養賢堂), ISBN:4842593016, (1994/02)(定価11,650円+税). 5.谷田、長島「ガスタービンエンジン」(朝倉書店), ISBN:4254230974, (2000/10)(定価3,200円+税). 6.小林繁夫「航空機構造力学」(丸善), ISBN:4621037560, (1992/10)(定価4,500円+税). 7.林毅「軽構造の理論とその応用」(JUSE出版社)(絶版) |
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成績評価方法 |
毎回の演習課題についてのレポート提出を100点満点で評価する。 すべてのレポートを提出し、その平均点が60点以上の者を合格とする。 不合格の者には、レポートの再提出を求める。 |
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履修条件等 |
「機械力学」、「流体力学1」、「流体力学2」の単位を取得済みであることを要す。また、本授業に並行して「空気力学」、「推進工学」、および「軽構造工学」を履修することを強く求める。 平成13年度以前入学者については、「機械力学」、「流体力学1」、「流体力学2」、「気体力学」の単位を取得済みであることを要す。また、「高速空気力学」および「推進工学」の単位を取得済みであることが望ましい。 |
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教官からのメッセージ |
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その他 |
<学科の学習・教育目標との対応> (A)-2 数学基礎とその応用能力 (A)-4 機械システム工学に関する知識と、それらを問題解決に応用できる能力 (C) 工学システムを設計・製作する能力の涵養 (E)-1 日本語および英語によるコミュニケーション能力と国際性 (E)-2 グループ意思決定能力
<JABEEの学習・教育目標との関連> (d)-(2) 機械工学の主要分野のうち各プログラムが重要と考える分野に関する知識と、それらを問題解決に応用できる能力 (d)-(3) 実験等を計画・遂行し、結果を解析し、それを工学的に考察する能力。 (e) 種々の科学、技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力 (f) 日本語による論理的な記述力、口頭発表力、討議等のコミュニケーション能力および国際的に通用するコミュニケーション基礎能力 (h) 与えられた制約の下で計画的に仕事を進め、まとめる能力 <科目間の連携> ●履修要件:上記「履修条件等」に記してある. ●この科目を必要とする科目: 航空宇宙機設計法(4年次前期) (この科目の「5.亜音速飛行機の設計」においては、航空宇宙機設計法における模型飛行機の設計につながる予備設計を実施するので、航空宇宙機設計法を履修予定の諸君は、この科目を必ず履修すること。) ●この科目の予備知識を講述する関連科目: 機械力学、流体力学1、流体力学2、空気力学、推進工学、および軽構造工学 平成13年度以前入学者については、機械力学、流体力学1、流体力学2、気体力学、高速空気力学、および推進工学 |
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