授業のねらい |
フルードパワー(油圧・水圧・空気圧)システムは,流体の圧力エネルギーを活用した,制御性およびパワー密度の高い,動力伝達システムである.フルードパワーシステムは,ロボット,産業機械,FA工場,自動車,航空機から医療福祉機器などに至るまでのきわめて幅広い分野ならびに製造現場で用いられている.フルードパワーシステムの基礎や原理は,流体力学,トライボロジー(潤滑),制御,機械力学,熱力学などに深く関連する.本授業は,機械工学系基礎科目の統合的かつ学際的な応用科目のひとつであり,機械情報コースの中では代表的な駆動システムの一分野として位置づけられる.本講義では,フルードパワーシステムの応用例を紹介するとともに,その特徴および作動原理などを,基礎に立脚して述べる. |
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授業の目標 |
流体(油,水,空気)の圧力エネルギーを利用するフルードパワー(油空圧)システムの特徴を把握し,システムや構成機器の基礎や作動原理を理解する. |
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授業計画 |
第1〜2回 | ガイダンス,フルードパワーシステムの特徴と応用例,単位系 | 第3回 | 流体の性質(作動流体,物性値) | 第4〜5回 | 流体の流れ(静力学,管内流れ,トライボロジー,キャビテーション) | 第6〜7回 | 液圧ポンプ・アクチュエータ(容積式ポンプ・モータの特徴と性能,補機) | 第8回 | 小まとめ,中間テスト | 第9〜11回 | 油圧制御弁(制御方式,形状,基本特性,油圧サーボ機構),図記号 | 第12〜14回 | 空気圧機器(空気圧システム,圧縮機,補機) | 第15回 | 総まとめ,定期試験 |
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教科書及び教材 |
山口 惇・田中 裕久 共著,「油空圧工学」,(1986),コロナ社.定価(2100円(税込),平成17年現在) |
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参考書 |
1. | 日本油空圧学会編,「油空圧便覧」,(1989),オーム社.[附属図書館蔵,館内開架 534,NDC:534.5] | 2. | 日本規格協会,「JISハンドブック 油圧・空気圧」,(2003),日本規格協会.[附属図書館蔵,2F工業規格 509.13/v.15//工業規格] | 3. | 日本フルードパワーシステム学会編,「水圧駆動テキストブック」,(2003),日本フルードパワーシステム学会.[附属図書館蔵,1F一般図書 534.5],など. |
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成績評価方法 |
出席が原則です.評価は,中間テスト(1回,20%)+練習問題(授業中不定期複数回,20%)+定期試験(1回,60%).合格点(100点満点で60点以上)に達しない場合は,補講/追試/再試を受けて下さい.それでも合格点に達しない場合は,再履修して下さい.なお,急病や事故など,止むを得ない事情が生じた場合には,できる限り早急に,電話,メール,来室,友人等への言付けなどにより,担当教員まで連絡して下さい. |
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履修条件等 |
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教官からのメッセージ |
毎回,教科書・ノート・筆記用具・関数電卓を持参して,遅刻,中途退室,私語をしないように授業に出席して下さい.授業中は携帯電話の電源を切り,積極的にノートやメモを取り,演習問題に取り組んで下さい.連絡事項は,授業中に伝達,あるいは機械システム工学科事務室前の掲示板に掲示しますので,聞き/見落とさないようにして下さい.授業に対するご意見,ご希望,ご質問などがありましたら,授業中あるいはオフィスアワー(平成17年度後期,毎週(月)15:00〜17:00,予定)にお願い致します.なお,一昨年度まで開講されていた「油空圧工学」の再履修を希望する方は,本科目を履修して下さい. |
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その他 |
・ | 学科の学習・教育目標との対応 | | (A)-4 機械システム工学に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力 | ・ | JABEEの学習・教育目標との関連 | | (d)-(2) 機械工学の主要分野(材料と構造,運動と振動,エネルギーと流れ,情報と計測・制御,設計と生産・管理,機械とシステム)のうち各プログラムが重要と考える分野に関する知識と,それらを問題解決に応用できる能力. | ・ | 科目間の連携 | | [必要とする主要科目]流体力学,熱力学,機械力学,制御工学 | | [必要とされる科目]卒業研究I,II(テーマに依存) | ・ | 補足 | | 本科目は,「システム制御工学」とスケジュール調整をして週2回授業を実施します.詳細については,第1回目の授業で連絡します(内容の一部は,機械システム工学科事務室前に掲示済み).なお,授業の進捗状況や諸般の都合により,授業計画の内容や日程に変更を生じる場合があります. |
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