科目概要

対象年度
2005
教育課程名
昼間コース 主専門教育課程 学科別科目
授業科目名
システム制御工学
Subject Name
System Control Theory
単位数
2
必修・選択の別
選択
対象学科・学年
機械システム工学科 3年
開講時期
後期
授業方法
講義
担当教官
花島直彦 (機械システム工学科 設計制御工学講座)
教官室番号
A-209
連絡先(Tel)
5350
連絡先(E-Mail)
hana@mondo.mech.muroran-it.ac.jp


シラバス

授業のねらい
 この講義では「現代制御理論」について学ぶ. 
 2年次後期の『制御工学』では伝達関数をベースとする「古典制御理論」を学んだ.「現代制御理論」ではシステムを伝達関数ではなく,状態方程式で記述し,システムの解析,制御器の設計を行う.受講者が「現代制御理論」の基礎を理解するとともに,簡単なシステムにこれを応用できるようになることを目指す. 
授業の目標
●状態空間法を理解し,状態方程式をたてることができる.
●状態方程式を解くことにより,システムの時間応答を計算できる.
●状態方程式よりシステムの安定性を判定できる.
●可制御性・可観測性を理解し,状態方程式よりシステムの可制御性・可観測性を調べることができる.
●正準系を理解し,状態方程式を対角正準系,可制御正準系,可観測正準系に変換できる.
●状態フィードバックを理解し,レギュレータの設計ができる.
●状態観測器を理解し,その設計ができる.
●サーボ系の構成を理解し,原理の説明ができる.
●最適制御の概念を理解し,評価関数や開放の説明ができる.
授業計画
第1回 序論 制御とは
第2回 システムの記述 状態方程式とその求め方
第3回 行列論 行列式,線形写像,(階数,固有値,2次形式は後で)
第4回 システムの応答 時間応答(状態方程式の解)
第5回 安定性 固有値(3章),モード,安定性
第6回 安定性 リアプノフの安定性
第7回 可制御可観測 階数,可制御性,可観測性
第8回 可制御可観測 双対性
第9回 可制御可観測 座標変換,正準系
第10回 伝達関数 状態方程式と伝達関数の関係
第11回 レギュレータ 状態フィードバック制御と極配置
第12回 オブザーバ 状態観測器と併合系
第13回 最適制御 2次形式(3章),最適レギュレータ
第14回 サーボ系 サーボ系
第15回  講義のまとめ       <応用例> 
教科書及び教材
大住 晃「線形システム制御理論」森北出版(注意:教科書を変更しました)
参考書
森 泰親「制御工学」コロナ社(大学講義シリーズ)
森 泰親「演習で学ぶ現代制御理論」森北出版
小郷・美多「システム制御理論入門」実教出版 【図書館蔵】 
土谷・江上「現代制御工学」産業図書 【図書館蔵】 
土谷・江上「基礎システム制御工学」森北出版 
吉川・井村 「現代制御論」昭晃堂 【図書館蔵】 
前田「線形システム」朝倉書店
成績評価方法
授業時間内に複数回実施する単元テスト(80%)と,毎回提出してもらう minute paper(20%)で評価し,100点満点で60点以上を合格とする.定期試験,再試験は実施しない.出席が2/3未満の者は欠席扱いとする.
履修条件等
制御工学および制御工学演習(機械システム工学科2年次後期開講)を履修していること.線形代数,複素解析に関する講義を履修していることが望ましい.
教官からのメッセージ
○ 機械情報コースの学生は必ず受講すること.
○ 状況が許せば,週2回形式(1週間に2回講義する.授業期間は8週になる)で実施する.
○ 授業中に制御やロボットに関するビデオを数本上映する予定である.
○ 基本的に板書は黒板を使わずプロジェクタで行う.その内容はホームページで学内公開してある.
○ 予習:最低限教科書を読んでくること.minute paper に予習時間を書く欄を設けておくので記入すること.

<注意事項>
● 前方の席に着席すること.特に教室の後ろ2列への着席はお断り.
● もし遅刻したら最前列に着席すること.授業開始30分後は入室お断り.
● 授業中の出入りは厳禁!人の出入りは他人の迷惑.遅刻や退室は謹むこと.
● 質問などの発言は大歓迎.
● 発言中の私語は厳禁!言いたいことがあれば手を挙げて.
● 携帯電話,PHS,ポケベルの電源は切ること.通話は論外である!
● 講義について質問や相談がある者は居室まで来室のこと.
● ホームページに授業情報あり http://www.mmm.muroran-it.ac.jp/〜hana/
その他
<学科の学習・教育目標との対応>
(A)-4   機械システム工学に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力

<JABEEの学習・教育目標との関連>
(d)-2  機械工学の主要分野(材料と構造、運動と振動、エネルギーと流れ、情報と計測・ 制御、設計と生産・管理、機械とシステム)のうち各プログラムが重要と考える分 野に関する知識と、それらを問題解決に応用できる能力 

<科目間の連携>
履修要件: 上記「履修条件等」に記してある.
この科目を必要とする科目,または関連する科目: システム工学,機械システム工学実験2(機械情報コース),卒業研究1・2