科目概要

対象年度
2005
教育課程名
昼間コース 主専門教育課程 学科別科目
授業科目名
伝熱工学
Subject Name
Heat Transfer Enguneering
単位数
1
必修・選択の別
必修
対象学科・学年
機械システム工学科 3年
開講時期
前期
授業方法
授 業
担当教員
岸浪 紘機
教員室番号
B-218
連絡先(Tel)
Tel.0143-46-5302, Tel. & Fax.0143-46-5314
連絡先(E-Mail)
kisi@mmm.muroran-it.ac.jp


シラバス

授業のねらい
 熱機関のみならず、理想エネルギ変換機とされる燃料電池においても熱流の制御あるいは高能率熱交換機構はその変換機の性能を左右し、廃熱回収など利用効率の向上は時代の要請であり、伝熱工学は機械のみならず寒地工学を含む工学上の重要な学問となりつつある。本授業は温度差のあるところに必ず表れる物体内の熱伝導伝熱、さらに非線形的な現象となる固体壁と流体間に生成する対流熱伝達、個体間の電磁波による放射熱伝達についての機構の理解とと数値的な取り扱いの習熟、及び機械工学上の具体的な応用例を演習・講義することにより、機械システム工学エンジニアに必要な伝熱工学的な視点を与えることを目的とする。
授業の目標
1.直角、円筒、球座標系の定常熱伝導方程式を理解して、夫々の場合の具体 的な温度場と熱流の算定が出来る。
2.内部熱源がある場合の各座標系における温度場と熱流の算定が出来る。
3.定常二次元熱伝導場の解析法と解析値の理解が出来る。
4.非定常1次元熱伝導の解析法と現象の基本的理解が出来る。
5.周期変動境界値熱伝導非定常問題の古典的な解法を学ぶことにより、地 中内部の夏季と冬季の温度逆転現象が予測できる。
6.対流熱伝達現象の理解により、自然対流と強制対流熱伝達率の把握と計 算でき、伝熱系全体の掌握と熱貫流計算が可能となる。
7.放射伝熱機構の理解と書く関係を含む放射の計算が出来る。
授業計画
1.熱伝導伝熱
 .1 定常熱伝導:フーリエの熱伝導則、熱伝導方程式
 .2 円筒および球座標系における熱伝導
 .3 内部熱源のある場合の熱伝導解析
 .3 対流境界値問題としての熱伝導解析
 .4 二次元定常熱伝導解析
 .5 半無限平板非定常熱伝導問題とフーリエ数
 .6 周期変動境界値における非定常熱伝導
 .7 二次元熱伝導方程式の差分法による数値解析概要
2.対流熱伝達
 .1 対流熱伝達における連続、運動量、エネルギー基礎式
 .2 無次元数の導入とヌセルト数
 .3 支配方程式の無次元化による熱伝達率の算定
 .4 強制対流、自然対流熱伝達率
 .5 レイノルズのアナロジーによる乱流熱伝達率
3.放射熱伝達
 .1 プランクの放射エネルギスペクトルと変位則
 .2 ステファン・ボルツマン則
 .3 吸収率、反射率、透過率の関係と波長による選択性
 .4 形態係数と応用計算
 
教科書及び教材
伝熱工学、関 信弘 他、森北出版
参考書
伝熱工学、相原 利雄 著、裳華房
成績評価方法
定期試験60点以上を合格とする。
履修条件等
特になし。
教員からのメッセージ
 これまで2年目後期に授業担当していたが、伝熱工学自体がかなり高度の内容を含むため工学的な素養が充実する3年目前期に遅らせて授業担当することにした。試験の結果に一喜一憂することなく伝熱工学の習熟に努めること。
その他
 これまで2年目後期に授業担当していたが、伝熱工学自体がかなり高度の内容を含むため工学的な素養が充実する3年目前期に授業担当することにした。試験の結果に一喜一憂することなく伝熱工学の機械工学全般に位置する役割を理解して、その習熟に努めること。