科目概要

対象年度 2004
教育課程名 博士前期課程 共通科目
授業科目名 基層文化論
Subject Name Nature-based Culture
単位数 2
必修・選択の別 選択
対象学科・学年 全専攻1年
開講時期 後期
授業方法 演習
担当教官 松名 隆 (MATSUNA, Takashi)
教官室番号 N663
連絡先(Tel) (0143)46−5834(教官室)
連絡先(E-Mail) pine@mmm.muroran-it.ac.jp


シラバス

授業のねらい 自然と調和した技能を含めた歴史的地域文化(基層文化)の今日的意義を再確認するために,日本および世界諸地域の様々な基層文化を技能面から比較し,アイヌ文化を北海道の基層文化として、特にその自然共生的技能を取り上げながら,これからの地域の特性に根ざした技術(技能)のありかたをともに考えていきたい。
授業の目標 基層文化を特に自然に根ざした技能の観点から再検討し,それを工学に代表される近代技術との比較の上で,その今日的意義を学生諸君とともに考えていきたい。
授業計画 授業は次の諸項目に沿って進めていきたい。  
 第1週 基層文化とはなにか〜その技能的側面
 第2週 「近代化=進歩」観について  
 第3週  技能(基層文化)から技術(近代文化)への発展について
 第4週  文明史の全体的再検討
 第5週 文明史の原点たる地域先住民文化の基層文化としての意義 
 第6週 モンゴル民族の自然を生かした技能
 第7週 ネイティブアメリカンの自然を生かした技能
 第8週 アボリジニの自然を生かした技能
 第9週 伝統的焼畑に見られる自然循環的技能
第10週 木地師の技能に見られる自然との共生
第11週 越後奥三面に見られる多様な自然を生かした技能
第12週 北海道の基層文化としてのアイヌ文化
第13〜14週 チセに見られる自然を生かした建築技能
第15週 自然と共生した地域文化(基層文化)を土台とした技術(技     能)の今日的意義 

   
                 
教科書及び教材 毎回プリントを配布する。 
参考書 1.サミュエル・ハンチントン(著)「文明の衝突」 集英社(図書館)  
2.張承志(著)「モンゴル大草原遊牧誌」 朝日新聞社
3.横須賀孝弘(著)「北米インディアン生活術」 グリーンアロー出版社
4.萱野茂(著)「チセ・ア・カラ」 未来社
5.アイヌ民族博物館監修 「アイヌの基礎知識」 草風館(図書館) 
成績評価方法 レポートと授業での発表具合によって評価する。
履修条件等
教官からのメッセージ これからの技術のありかたについて,伝統的な自然共生的技能の観点から一緒に考えていきましょう。
その他