対象年度 | 2004 |
教育課程名 | 博士前期課程 専攻別科目 |
授業科目名 | 応用化学特別講義 |
Subject Name | Special Lecture on Applied Chemistry |
単位数 | 2 |
必修・選択の別 | 選択 |
対象学科・学年 | 応用化学専攻1年 |
開講時期 | 前期 |
授業方法 | 講義とクイズ |
担当教官 | 平間利昌(Hirama Toshimasa、非常勤講師) |
教官室番号 | 本学担当教官:小幡英二(H403) |
連絡先(Tel) | 授業後に相談下さい。(教育システム委員) |
連絡先(E-Mail) | |
授業のねらい | 工業装置として広く利用されている流動層技術(気泡流動層、循環流動層、その他)について,その基本概念と理論的基礎並びに工業的応用の実態を体系的に学習する。これらを通して、基本的な用語を理解し流動層設計の基本事項を習得する。 |
授業の目標 | 1.粉粒体プロセスとしての流動層技術の(化学工業の中での)位置づけと気体−固体系における流動化現象の基本的概念を理解する。 2.粉粒体物性の評価、固定層及び流動層の圧力損失、流動化開始速度,粉粒体の終端速度など、流動層設計の基礎的事項(用語)を理解するとともに、関連する理論及び経験式を使って単純な系での定量化が可能になる。 3.実際の流動層における伝熱と物質移動特性,混合特性、微粉の飛び出しなどの基本概念及びこれらに関連する各種の速度定数の意味合いを理解し、後者については既往の推算式などを使った推算法を理解する。4.乱流流動層,高速循環流動層、撹拌流動層など流動層技術の多面的な展開、並びに環境、エネルギー、化学合成工業等への流動層技術の応用例とプロセス設計の実際について習得する。 |
授業計画 | 講義には講師が作成したテキストを使い、5回(1回3講義分)に分けて集中的に行う。OHPを使用しデモンストレーションの実験も行う。例題(演習問題)を準備しているので電卓とメモ用紙(ノート)を要する。講義の開講日は追って知らせます。 1回目:流動化のデモ、化学・関連産業と流動層及び流動層技術発展の歴史 2回目:流動化現象の基礎;固定・流動層を通る流体の圧力損失と流動化開始速度、 Kozeny-Carmanの圧力損失、粉粒体の終端速度並びに粉粒体物性(大きさ、形状など)の評価法(これらの基礎理論から演習問題まで) 3回目:気泡の役割、流動層における伝熱及び物質移動と微粉の飛び出し 4回目:高速循環流動層などの流動層技術の展開、流動層設計と操作のポイント 5回目:流動層技術の環境・エネルギー・石油化学・化学合成等への工業的応用例 |
教科書及び教材 | テキストを配布する。また、デモ用の簡便なモデルを講師が持参する。 |
参考書 | 千葉・吉田 編著 「流動層概論」 朝倉書店 4,600円 日本粉体工業技術協会編 「流動層ハンドブック」 培風館 25,000円鞭・森・堀尾著 「流動層の反応工学」 培風館 3,500円 |
成績評価方法 | 授業中の態度(30%)及び演習問題の解答状況(70%) |
履修条件等 | 特になし |
教官からのメッセージ | 流動層は現象の複雑さ故にまだ分からないことが多く研究が盛んです。この技術をテーマにした国際会議が5指に余るほどです。従って今後の応用もますます拡がりを増すことでしょう。一方で現在でも、環境、エネルギー、化学合成、石油精製、農産品加工、微生物培養など広範な産業分野でこの技術が実際に利用されており、みなさんも将来、流動層あるいはその類似技術に出会うことがあるでしょう。そんなときに本講義が直接・間接的に役立つことを願っています。 |
その他 | |