科目概要

対象年度 2004
教育課程名 博士前期課程 専攻別科目
授業科目名 電気力学特論
Subject Name Advanced Electrodynamics
単位数 2
必修・選択の別 選択
対象学科・学年 電気電子工学専攻1年
開講時期 前期
授業方法 講義
担当教官 川口秀樹
教官室番号 A-133
連絡先(Tel) 0143--46-5510
連絡先(E-Mail) kawa@mmm.muroran-it.ac.jp


シラバス

授業のねらい 場の概念に基づく電磁気学と、粒子像に基づく荷電粒子の力学を統一して扱う学問を電気力学という。
{授業では、これまで学部授業で学んできた電磁気学の場の方程式や力学の運動方程式を、最小作用の原理に基づく解析力学的な視点から導出することにより体系的に理解し、また、工学の場面におい
トも使いこなせるよう、定量的に取り扱える能力を修得する。
授業の目標 1. ベクトル表示された物理量を、共変形式に基づいても表現することができる。
. 物理法則が与えられた時、相対論的な場合と非相対論的な場合を各種近似化手法で対応づけることができる。
. 取り扱いたい物理系に対し、粒子の速度が光速度に近付いた時、相対論的な効果を定量的に評価することができる。
授業計画 1. 導入(1回)
 相対性理論以前、相対性理論のインパクト、相対論的効果
. 解析力学(非相対論的理論)(3回)
 最小作用の原理、ガリレイの相対性原理、対称性と保存法則
. テンソル代数と相対性原理(2回)
 アインシュタインの相対性原理、世界間隔、ローレンツ変換、テンソル代数
. 相対論的力学(1回)
 最小作用の原理、4次元時空上の力学
. 電気力学(2回)
 4元ポテンシャルと荷電粒子のラグラジアン、共変形式の運動方程式と電磁場テンソル、場のLorentz 変換
. 電磁場の方程式(3回)
 Maxwell方程式第一の組、電磁場の作用関数、Maxwell方程式第二の組、エネルギー運動量テンソル
. 相対性理論の延長線上の理論(2回)
 電気力学体系、波動力学(量子力学)、重力理論(一般相対性理論)概論
. 相対性理論に関連するトピックス(1回)
 Lienard-Wiechertポテンシャルと加速された荷電粒子からの放射(シンクロトロン放射)、電気力学の理論的困難
教科書及び教材 使用しない、ただし、概ね下記の参考文献1、2に沿って授業内容は構成されている。
参考書 1. ランダウ、リフシッツ 著「力学」(広重、水戸訳)東京図書 定価(1,500 円+税)(図書館に2冊所蔵あり)
. ランダウ、リフシッツ 著「場の古典論」(原著第6版)(恒藤、広重訳)東京図書 定価(2,800 円+税)(図書館に4冊所蔵あり)
. J.D.Jackson 著,”Classical Electrodynamics” (2nd Ed.), Wily(図書館に2冊所蔵あり)
. パノフスキー、フィリプス 著「電磁気学(上、下)」(林、西田訳)、吉岡書店 定価(4,500, 4,300 円+税)(図書館に4冊所蔵あり)
. 谷川 著 「電気力学と相対論」、共立出版 定価(2,700 円+税)(図書館に2冊所蔵あり)
成績評価方法 3 回のレポートで評価する。
履修条件等 特になし。
教官からのメッセージ 特になし。
その他