科目概要

対象年度 2004
教育課程名 博士前期課程 専攻別科目
授業科目名 信号処理工学特論
Subject Name Advanced Signal Processing
単位数 2
必修・選択の別 選択
対象学科・学年 情報工学専攻1年
開講時期 前期
授業方法 講義
担当教官 永野宏治(NAGANO, Koji)(情報工学科・計測数理工学講座)
教官室番号 V503
連絡先(Tel) 0143-46-5420
連絡先(E-Mail) nagano@csse.muroran-it.ac.jp


シラバス

授業のねらい 周波数解析を中心に,信号推定,スペクトル推定法の原理,時間─周波数解析を学ぶ。また,高次統計量とその応用の1つである独立成分解析を紹介する
授業の目標 1. 信号を時間領域と周波数領域で取り扱える。
2.離散信号の周波数領域の特徴を説明できる。
3.信号の時間─周波数解析を理解している。
4.独立成分解析の原理を理解している。
授業計画 第1回  信号のパラメータを学び,信号処理の観点を理解する。
第2回  フーリエ級数展開とフーリエ変換を学び,信号の周波数領域の表現を理解する。
第3回  周波数領域の表現方法を詳しく学び,信号解析を発展させる。
第4回  伝達関数とインパルス応答を学び,線形システムを表現する。
第5回  相互相関関数を導出し,信号処理におけるその意義を学ぶ。
第6回  インパルス列をフーリエ変換し,サンプリング定理の意味を学ぶ。
第7回  離散フーリエ変換を導出する。また,有限長データのスペクトル推定法の意味を学ぶ。
第8回 現実の信号のスペクトルとコヒーレンスを推定する手法を学ぶ。
第9回 スペクトル解析に関する英文教科書の要旨を説明する試験
第10回 時間─周波数解析の概念を紹介する。周波数の本質的な定義と解析信号を学ぶ。
第11回 短時間フーリエ変換,信号における不確定性原理を述べ,Wigner分布とWigner-Ville分布を紹介する。
第12回 Wigner-Ville分布を平滑化した各種時間─周波数解析法を述べる。短時間フーリエ変換と比較しながらWavelet変換を紹介する。
第13回 確率的独立性を学び,独立成分解析ICAを紹介する。 
第14回 ICAの計算手順を説明し,高次統計量を定義する。
第15回 ICAで評価関数にするために,cumulantによる独立性の評価方法を学ぶ。

教科書及び教材 ない。

必要に応じてプリントを配布する。
参考書 城戸健一,ディジタル信号処理入門,丸善
金井浩,音・振動のスペクトル解析,コロナ社
河田聡,科学計測のためのデータ処理入門,CQ出版
他を授業内で紹介する。
成績評価方法 試験とレポートで評価する。
試験:レポート=50%:50%
履修条件等
教官からのメッセージ 確率論と統計学の基礎的な概念およびフーリエ変換は理解しているものとして講義を進める。

連続時間信号の周波数解析,連続時間信号と離散時間信号の関係,離散時間信号の周波数スペクトルを,基本原理から出発し,式を確実に展開しながら説明します。
その他