科目概要

対象年度 2004
教育課程名 博士前期課程 専攻別科目
授業科目名 環境強度学特論
Subject Name Strength of Materials in Environments
単位数 1
必修・選択の別 必修
対象学科・学年 機械システム工学専攻1年
開講時期 後期
授業方法 講義方式
担当教官 上出英彦
教官室番号 B214
連絡先(Tel) 46-5322
連絡先(E-Mail) kamide@mmm.muroran-it.ac.jp


シラバス

授業のねらい 材料は種々の環境中で使用されるため、予期せぬ脆化現象に直面
する。それぞれの現象を把握し、機械製作上必要な材料選定および
設計上必要な考え方を修得する。
授業の目標 1,構造材料の環境による脆化現象を理解する。
2,環境脆化に関わる材料学、電気化学、材料力学、破壊力学を理解する。
3,防止に向けた対策の考え方および実際を理解する。
授業計画 1,ステンレス鋼の組織、強度、用途およびその耐食性

2,孔食:通則と防止法

3,粒界腐食:熱処理、粒界の性質、組成変動、防止法

4,応力腐食割れ
 (1)通則:試験法、材料と環境、負荷応力、合金元素
 (2)基礎的情報
  (a)亀裂の発生:局部腐食の情報、表面欠陥、微小降伏、
           歪電極、新生面の溶解、マルテンサイト変態
           積層欠陥エネルギー
  (b)亀裂の進展:応力拡大係数と亀裂進展速度、亀裂進展速度と
           局部溶解速度、機械割れ、その他の事象
 (3)高温高圧水中の応力腐食割れ:沸騰水型および加圧水型
           原子炉

5,腐食疲労
 (1)疲労破壊:応力ー歪履歴曲線、疲労亀裂の発生と進展
 (2)腐食疲労:吸着、定電位下の亀裂進展速度
6,防食法

7,設計上の注意点
教科書及び教材 配布プリントを用いて、板書にて行う。
参考書 1,大谷南海男「金属の塑性と腐食反応」産業図書
2,幸田成康「金属物理学序論」コロナ社
3,岡村弘之「線形破壊力学入門」培風館
成績評価方法 レポートおよび出席状況を総合して評価する。
履修条件等 実施講義回数の 2/3 以上の出席を単位取得の必要条件とする。
教官からのメッセージ 境界領域の現象を取り扱うため、各方面の知識が必要である。
その都度の整理、理解に心がけるように。
その他