対象年度 | 2004 |
教育課程名 | 博士前期課程 専攻別科目 |
授業科目名 | 流体工学特論 |
Subject Name | Advanced Fluid Mechanics |
単位数 | 1 |
必修・選択の別 | 選択 |
対象学科・学年 | 機械システム工学専攻1年 |
開講時期 | 前期 |
授業方法 | 講義 |
担当教官 | 戸倉郁夫(TOKURA,Ikuo)(機械システム工学専攻・熱流体工学講座) |
教官室番号 | B-202 |
連絡先(Tel) | 0143-46-5306 |
連絡先(E-Mail) | tokura@mmm.muroran-it.ac.jp |
授業のねらい | 流体力学で解析解が得られる問題の例は、学部の授業で講義される。この授業では、閉じた形の解析解を得ることが困難な問題の解法について、数値的方法を含めて講述する。取り扱う問題は、古典的な水力学、流体力学、弾道学、気体力学、航空力学等の広い範囲から選ばれる。最初に、常微分方程式で記述される問題を扱い、つぎに偏微分方程式で表わされる問題を取り扱う。これらの解法例を通して、学生が新しい問題に遭遇したときに、解決できる力を養うことを目的とする。 |
授業の目標 | さまざまな流体流れの問題について、以下ができるようになること。 (1)現象の支配方程式の導入や境界条件の設定ができる。 (2)その方程式を解くための適切な解法を選ぶことができる。 (3)得られた結果の妥当性を判断できる。 |
授業計画 | 1.常微分方程式で表わされる問題(第1週〜第5週) a)物体の自由落下や、単振り子および翼の振動運動など、流体中を運動する物体の一次元初期値問題を説明する。 b)二次元初期値問題の例として、投射物の運動や、雲の中の水滴衝突、固定翼グライダーの運動を説明する。 c)一次元境界値問題の例として、湧き出しや吸い込みが分布している場合の半径方向流れについて説明する。 2.偏微分方程式で表わされる問題(第6週〜第15週) a)ポテンシャル流れの二次元境界値問題の解法として、逆解法(等角写像による方法)と直接法(カルマンの方法、パネル法)を説明する。 b)楕円型偏微分方程式の例として、ダクト内や物体回りのポテンシャル流れの解法について述べる。 c)双曲型偏微分方程式の例として、波動の伝播について説明する。 d)放物型偏微分方程式の例として、粘性流体の流れについて説明する。 e)流れの非線形性を表わす例として、二次流れと流れの不安定性について述べる。 |
教科書及び教材 | 講義に使用する必要な資料は、適宜プリントとして配布する。 |
参考書 | (1)C.Y. Chow:”An Introduction to Computational Fluid Mechanics”、 Seminole Pub. Co.(1983年) (2)豊倉、亀本:「流体力学」 実教出版(1976) (3)リープマン・ロシュコ:「POD版 気体力学」 吉岡書店(2000年) (4)森下悦生:「Excelで学ぶ 流体力学」 丸善(2000年) |
成績評価方法 | 成績はレポートによって評価し、60点以上を合格とする。 注意1:出席が実施授業回数の2/3に満たない場合、履修資格を失うので注意すること。 注意2:数回出題予定のレポートをすべて提出した者を評価の対象とする。 |
履修条件等 | 学部で流体力学I、流体力学IIの講義を受講していることが望ましい。 |
教官からのメッセージ | 解析解を得ることが困難な問題では、計算プログラムを作成し、コンピュータを使用して解く事が必要となります。プログラムを作成して流れの問題を解くレポート課題を出題します。 |
その他 | |