科目概要

対象年度 2004
教育課程名 博士前期課程 専攻別科目
授業科目名 高速流体力学特論
Subject Name Advanced High-Speed Fluid Mechanics
単位数 2
必修・選択の別 選択
対象学科・学年 機械システム工学専攻1年
開講時期 前期
授業方法 講義
担当教官 杉山 弘(機械システム工学科・航空基礎工学講座)
教官室番号 B208
連絡先(Tel) 0143-46-5364 
連絡先(E-Mail) sugiyama@mmm.muroran-it.ac.jp


シラバス

授業のねらい 学部における「気体力学」と「高速空気力学」では、圧縮性流体力学と翼理論に関する初歩と基礎について学習した。本授業では、さらに進んだ圧縮性流体力学について学習する。すなわち、学部の授業では触れなかった空力騒音に関連する波動問題、次世代の航空宇宙機に関連する超音速空気力学などについて学習する。
授業の目標 1.圧縮性流体の性質を理解し、流れの問題に圧縮性の影響を考慮に入れなければならないかに関し、見積もれること。 
2.一次元の波動方程式が導出でき、式の物理的意味が理解できること。 
3.微小振幅波(音波)の性質が理解でき、音波の伝播速度や強さが見積もれること。 
4.一次元波動の応用として、衝撃波管の原理が理解でき、衝撃波と衝撃波管の応用が考えられること。 
5.二次元定常超音速流れの性質が理解でき、その応用として、超音速風洞の原理が理解できること。また、超音速風洞の応用が考えられること。
授業計画 1.圧縮性流れの基礎(音速、マッハ数、一次元等エントロピ流れ)
  (第1週〜第3週) 
2.一次元の波動(波動方程式、微小振幅波の性質、有限振幅波の性質、圧縮波と膨張波、特性曲線法) (第4週〜第7週) 
3.一次元波動の応用(衝撃波管の原理と応用、高速車両トンネル突入時に発生する微気圧波の低減) (第8週〜第9週) 
4.二次元定常超音速流れ(基礎方程式、線形理論、超音速風洞の原理と応用) (第10週〜第12週) 
5.次世代の航空宇宙機と超・極超音速空気力学 (第13週) 
6.産業における高速流体力学の応用(高速列車、自動車、低騒音ファンなどの空気力学、高速液体ポンプにおけるキャビテーション問題など) (第14週) 
7.高速流体力学のトピックス (第15週)
教科書及び教材 松尾一泰著「圧縮性流体力学〜内部流れの理論と解析〜」 理工学社(1994年)
参考書 杉山 弘・遠藤 剛・新井隆景著「流体力学」 森北出版(1995年) 
相原康彦・森下悦生著「応用空気力学」東京大学出版会(1991年) 
J.A.Owcrarek,Fundamentals of Gas Dynamics, International Textbook Company(1968) 

J.D.Anderson,Jr., A History of Aerodynamics, Cambridge Aerospace Series(1997)
成績評価方法 レポート80%と口頭試問20%で評価する。60点以上を合格とする。
履修条件等 学部における流体力学I、II、気体力学、高速空気力学を履修していることが望ましい。
教官からのメッセージ
その他