対象年度 | 2004 |
教育課程名 | 昼間コース 主専門教育課程 学科別科目 |
授業科目名 | 無機合成化学 |
Subject Name | Inorganic Chemistry for Synthesis |
単位数 | 2 |
必修・選択の別 | 選択 |
対象学科・学年 | 応用化学科3年 |
開講時期 | 後期 |
授業方法 | 講義 |
担当教官 | 見城忠男(Kenjo Tadao)(応用化学科・基礎化学講座) |
教官室番号 | U-210(見城) |
連絡先(Tel) | 0143-46-5721 |
連絡先(E-Mail) | kenjo@mmm.muroran-it.ac.jp |
授業のねらい | 無機化合物は構成元素の性質(イオン半径、電荷、外殻電子の対称性など)によって規則正しく変化する。その変化の規則は周期律表に集約されている。本講義では無機物質の化学的性質と構成元素の周期律表中の位置との間にある規則性を指針として、無機合成の具体的方法について述べる。さらに単結晶育成法や高温高圧合成など最新の合成技術についても触れたい |
授業の目標 | 1.周期律表中の元素の位置と化学的性質との間にある規則的関係を理解すること。 2.簡単な無機化合物の合成法を習得すること。 |
授業計画 | 第1週.元素の周期律:元素の周期律表と原子の電子配置の関係を述べる。 第2週.結合の様式:化学結合の種類には、イオン結合と共有結合があることを理解する。 第3週.結合の様式:原子価の概念および原子半径とイオン半径の重要性を理解する。 第4週.結晶構造:結晶構造の種類、対称性とイオン半径の関係を習得する。 第5週.結晶構造:格子エネルギーとX線による構造解析法 第6週.格子欠陥と不定比性:固体結晶といえども僅かではあるが構造欠陥と不定比性をもつ。この僅かの欠陥が機械的性質や電気的性質に著しい影響を及ぼす。 第7週.格子欠陥と不定比性:ドーピングによる格子欠陥の生成 第8週.沈殿と溶解:無機合成で最も普通に行われる沈殿法と共沈法の実際を述べる。 第9週.沈殿と溶解:固相反応への応用 第10週.イオン交換:イオン交換法による分離技術の発達によって、希土類やZr,Hfなど性質の良く似た物質の分離が容易になった。 第11週.固相反応による合成:高温にすると液層を経ずに固体同士を反応させることが出来る。 第12週.固相反応による合成:具体例を述べる 第13週.ガラス:用途に応じた各種ガラスの性質と最近のトピックスなど。 第14週.単結晶の育成:各種の単結晶育成法とハイテク技術への応用。 第15週.電気伝導性酸化物:多くの酸化物は絶縁体であるが、中には金属並、またはそれ以上の伝導性を有する酸化物があり、電極、超伝導等、様々な分野で利用されている。その合成法と性質について述べる。 第16週.定期試験 |
教科書及び教材 | テキストは用いない。必要な資料は講義の始めに配布する。 |
参考書 | |
成績評価方法 | 期末試験によって評価する。試験では、単なる丸暗記(しかも間違った丸暗記)的答案を最も遺憾とする。無機化合物の性質を決める重要な因子であるイオン半径、原子半径の意義をよく理解できている答案を高く評価したい。 |
履修条件等 | |
教官からのメッセージ | |
その他 | |