科目概要

対象年度 2004
教育課程名 昼間コース 主専門教育課程 学科別科目
授業科目名 化学反応速度論
Subject Name Chemical Reaction Kinetics
単位数 2
必修・選択の別 選択
対象学科・学年 応用化学科2年
開講時期 前期
授業方法 講義
担当教官 橋本 忠雄
教官室番号 H207−2
連絡先(Tel) 応用化学科
0143−46−5743
連絡先(E-Mail) tadao@mmm.muroran-it.ac.jp


シラバス

授業のねらい 化学という学問は物質の性質や挙動を知り、化学反応が起こる可能性を知ることが大きな問題になる。化学反応の平衡を扱う学問は熱力学であるが、ここで扱う化学反応速度論は化学反応がどのように起こり、その速度が何によって決まるかを理論的に予測し、理論的に予測できない場合でもそれを実験的に知ろうとする。ここでは化学反応の起こる原理を概説する。
授業の目標 化学反応速度論の基礎には気体の分子運動論がある。講義15週の前半を使って気体分子運動論に関連するところを講義する。具体的には1)気体の状態、2)気体の諸法則、3)気体の運動論モデル、4)分子間相互作用とファンデルワースの式、5)ボルツマン分布とボルツマン定数について講義する。後半は、化学反応速度論であるが、具体的には6)反応速度、7)微分形速度式から積分形速度式、8)平行に近い反応、9)反応速度の温度依存性とアレニウスの式、10)素反応と逐次反応、11)1分子反応、12)衝突理論、13)活性錯合体理論、熱力学的反応速度論を理解することが出来るようにする。
授業計画 第1週 
  気体の性質、ボイル、シャルル、ゲイルサックの法則(1章)
第2週
  ファンデルワールスの式(1章)
第3週
  分子運動の運動モデル、弾性衝突(1章)
第4週
  状態方程式の古典力学的導入(1章)
第5週  
  ボルツマン定数、温度の定義、ボルツマン分布(1章)
第6週
  反応速度、速度式(25章)
第7週
  積分形速度式、1次式、2次式、3次式(25章)
第8週
  平衡に近い反応、緩和法(25章)
第9週
  反応速度の温度依存性、アレニウスの式(25章)
第10週
  素反応、逐次反応(25章)
第11週
  ミカエリス・メンテンの式と酵素反応(25章)
第12週
  1分子反応、複合反応の活性化エネルギー(25章)
第13週
  衝突理論、立体因子、反応断面積(26章)
第14週
  遷移状態理論(26章)
第15週
  熱力学と反応速度論(26章)
定期試験
  
教科書及び教材 アトキンス 「物理化学」(上、下)(東京化学同人)
参考書 特に指定しないが、簡単な参考になる書籍は授業の進行で推薦する。
成績評価方法 60点以上を合格とする。その成績は定期試験60%、小テスト40%の割で計算する。不合格者に対しては一度だけ再試験を行い60点以上で合格とする。
履修条件等 特に指定しない。
教官からのメッセージ 化学反応速度論は初歩的な数学ではあるが、数式の展開がある。授業に出席できなかった場合には、分からなくなる場合もあるので、オフィスアワーを利用してでもいいから、聞きに来ること。

オフィスアワーは水曜日の8:30−10:00、金曜日の8:30−
10:00
その他 なし