科目概要

対象年度 2004
教育課程名 昼間コース 主専門教育課程 学科別科目
授業科目名 土木構造力学II
Subject Name Structural Mechanics II for Civil Engineering
単位数 1(2)
必修・選択の別 必修
対象学科・学年 建設システム工学科 土木コース2年
開講時期 通年
授業方法 講義と演習
担当教官 岸 徳光
教官室番号 D207
連絡先(Tel) 0143-46-5226
連絡先(E-Mail) kishi@news3.ce.muroran-it.ac.jp


シラバス

授業のねらい 単独柱,トラス構造,不静定梁構造の概念およびそれらの解法を理解すること,またエネルギー法の概念を梁の弾性変形問題を通して理解することをねらいとする.
授業の目標 1. 偏心圧縮を受ける短柱あるいは塊体の任意点に生ずる応力を求めることができる. 
2. 核の概念を理解し,任意断面の核を求めることができる.Middle-thirdの考え方を理解する. 
3. 長柱の座屈現象を理解して,オイラーの長柱に関する座屈理論を理解し誘導することができる. 
4. 任意境界を有する長柱の座屈方程式を誘導することができる. 
5. トラス構造およびその解法を理解し,各部材に作用する部材力を算定できる. 
6. トラス構造の部材力に関する影響線を求めることができる. 
7. 不静定梁の概念を理解し,静定基本形を用いて断面力を算定できる. 
8. 梁の微分方程式を用いて,不静定梁の各断面力を算定できる. 
9. 三連モーメント式の考え方を理解し,連続梁,固定梁等の反力,断面力を算定できる. 
10. ひずみエネルギーの考え方を理解し,各断面力によるひずみエネルギー式を求めることができる. 
11. 仮想仕事の原理を理解し,その原理を用いて剛体梁の反力を求めることができる. 
12. 内力に関する仮想仕事の原理を理解し,その原理を応用して弾性梁,トラスの変形量を算定できる. 
13. カステリアーノの定理を理解し,その定理を応用して弾性梁,トラスの変形量を算定できる. 
14. ばねの弾性エネルギーを理解し,梁とばねからなる複合構造の各部材に作用する内力を算定できる. 
15. 相反作用の原理を理解し,静定梁,不静定梁の断面力や変形に関する影響線を求めることができる.
授業計画 第1週:講義の概要説明,柱の概念 
第2週:偏心圧縮を受ける短柱の応力算定式の誘導,核点と核の概念 
第3週:任意断面に関する核の決定法,核点の求め方 
第4週:核モーメントの誘導,単純な断面の核点の求め方 
第5週:塊体の安定と核の関係,middle-thirdの解説 
第6週:長柱の座屈現象の解説,オイラーの座屈荷重の誘導 
第7週:任意境界を有する長柱の座屈荷重の簡易算定法 
第8週:任意境界を有する長柱の座屈方程式の誘導 
第9週:静定トラスの概念,トラスの安定 
第10週:節点法による部材力の算定 
第11週:断面法による部材力の算定, 
第12週:部材力の影響線の求め方 
第13週:不静定梁の説明,不静定梁の解法に関する概説 
第14週:静定基本形を用いた不静定梁の解法 
第15週:微分方程式による不静定梁の解法 
第16週:三連モーメント式の誘導 
第17週:三連モーメント式を用いた連続梁,固定梁等の解法(1) 
第18週:三連モーメント式を用いた連続梁,固定梁等の解法(2) 
第19週:仕事とエネルギーに関する解説,ひずみエネルギーの誘導(1) 
第20週:ひずみエネルギーの誘導(2),ばねエネルギーの誘導 
第21週:ひずみエネルギーを用いた簡易衝撃応答倍率の算定法 
第22週:剛体に関する仮想仕事の原理の解説,梁の反力,トラスの部材力の算定法 
第23週:内力のなす仮想仕事の原理の解説 
第24週:仮想仕事の原理を用いた,梁,トラスの変形量の算定法(1) 
第25週:仮想仕事の原理を用いた,梁,トラスの変形量の算定法(2) 
第26週:カステリアーノの定理の解説,最小仕事の原理の解説 
第27週:ばねと梁からなる複合構造の各部材に作用する内力,変形量の算定法 
第28週:カステリアーノの定理を用いた複合構造梁等の解法 

第29週:相反作用の定理の解説,たわみ影響線,たわみ角影響線の求め方 
第30週:反力影響線に関するミューラー・ブレスローの原理の解説,影響線の求め方 
教科書及び教材 能町純雄著「構造力学I」朝倉出版 定価(4500円+税) 
能町純雄著「構造力学II」朝倉出版 定価(3900円+税)
参考書 崎元達郎著,構造力学[上]森北出版 定価(2500円+税) 
崎元達郎著,構造力学[下]森北出版 定価(2900円+税) 
成績評価方法 演習は完全解答の提出で出席とする.前半,後半とも60点以上で合格とする.単位修得には90%以上の演習出席を条件とする.前後半とも60点に満たない場合にはそれぞれ再試験を実施する.再試験に不合格の場合には再履修すること.
履修条件等 材料の力学,土木構造力学Iの内容を理解していることが望ましい.
教官からのメッセージ 常に考え方を理解するように心がけること.問題の解答のみを暗記しても合格しないし,社会に出ても通用しない.
その他