福田 龍飛 さん

大学院情報工学系専攻 システム情報学コース MC2年(取材時)

研究で高める人間力

どのような研究をしていますか。

「多方向から撮影された耳画像を用いた個人識別」に関する研究をしています。

なぜ、このテーマに取り組もうと思ったのですか。

 個人識別といえば、指紋認証や顔認証が有名だと思います。しかし、指紋認証であると認証器具に直接触れる必要がありますし、顔認証であると年齢とともに変化してしまうというデメリットがあります。
 そこで経年変化の少ない耳に注目しました。先行研究を調べていると、高い精度を誇るものもありましたが、扱われていた耳画像はどれも正面からのものばかりでした。
 多方向から個人識別ができるようになれば、離れた場所からの識別が可能になり、犯罪捜査などに役立てられるのではないかと思い、このテーマで研究を進めていこうと決めました。

研究を頑張っていて辛かったこと・良かったこと はありますか。

 辛いと思うことはあまりありません。それは、自分の研究の成果が繋がるビジョンが見えているからです。大学院での研究は0から1の正解を導きだすためのトライアンドエラーの繰り返しですが、目指す目標に向かって問題点を洗い出して、コツコツと成果を積み重ねていくたびにやりがいを感じます。
 研究に没頭していると、自分の考えにハマっていってしまうことがありますが、研究室の先生や仲間と話すことで、自分とは違う考えから刺激を受けたり自分の視野を広げることができたり研究に還元できたり、その機会のひとつひとつが自分の成長に繋がっていると感じています。真剣に研究に取り組むことで、人間力を高められていると思います。