プロジェクト研究

超音速無人実験機の機体構造に関する研究

航空宇宙機においては地上構造物よりも遥かに低い安全率での設計が求められ,また重量や耐加速度など厳しい拘束条件が課されます.大手航空機メーカーでも使用されるハイエンドCADソフトCATIA V5やMSC NASTRANを用いた最適設計を進め,フルスケール静荷重試験により設計の妥当性を確認します.またCFRPサンドイッチパネルの適用や翼胴一体型成型技術等を積極的に取り入れ先進的な機体設計を実現します.

オオワシ2号機機体構造の概略オオワシ2号機機体構造の概略

NASTRANによる主翼桁部の構造解析
NASTRANによる主翼桁部の構造解析

アクセスウィンドウ付き円筒部(ウィンドウパネルあり)
(a)アクセスウィンドウ付き円筒部
 (ウィンドウパネルあり)

アクセスウィンドウ付き円筒部(ウィンドウパネルなし)
(b)アクセスウィンドウ付き円筒部
 (ウィンドウパネルなし)

700mm胴体部とサンドイッチパネルの断面構造概要
(c)700mm胴体部とサンドイッチパネルの断面構造概要

CFRPとフレキシブルアルミハニカムによるサッドウィッチパネルを用いた胴体円筒一般部

胴体円筒一般部構造の強度・剛性試験
胴体円筒一般部構造の強度・剛性試験

超音速無人実験機オオワシ2号全機モックアップ

構造設計においてはエンジン,燃料タンク,電装系,通信系などの収納性やメンテナンス時におけるアクセシビリティを十分に考慮する必要があります.CAD上では気づきにくいこうした諸問題を事前に把握するため,オオワシ2号のフルサイズ・モックアップを製作し,実際の運用性について議論を行う上でのプラットフォームとしています.全長は6m,主翼スパンは2.4mです.

オオワシ2全機モックアップ
オオワシ2全機モックアップ